ウィザードリィ(クラシック)の気になるところ
※このエントリは時々、修正する予定。
古いゲームなので内容がアンバランスだったり、色々な意味で考慮不足だったりであることは知っているし、ゲーム自体を否定するつもりはないのだけれど。
昔からダンジョンゲームを作り続けている立場上、ベースのルールを活かして改訂したものを考えることはできないかと思い続けている。ということで、目にした意見や自分が感じたことをリストアップ。
なお私が元にしているウィザードリィ経験は、#1~3、5。
侍は成長の遅いマッピング戦士(村正を手に入れる前)
戦士に比べると、村正を手に入れる前の侍は、戦士等の他前衛職に比べてデメリットだらけという意見。
数少ないメリットとして挙がる点は、よく使う地図呪文(デュマピック)を魔法使いに頼らず使える、という部分だけ。
裸忍者が弱い
メリットが弱すぎるのか、デメリットが強すぎるのか。ネットで見た意見ではあるけれど、裸忍者は実際に、裸ではない忍者および他のクラスに比べて弱いと感じる。
私は時々、裸忍者をどのようなプレイスタイルを想定して定義したのだろうと考えてしまう。
忍者を作るために能力値オール17が必要だとか、育てるととんでもないACを実現出来るとか、そういった特殊性を合わせると、「忍者は特別」「忍者は無敵」という、作者の忍者好きの気持ちだけ伝わってくる。
対策として、「裸の時は色々な耐性を付けてやったら?」とか「武器の装備だけは許してやったら?」とか色々考えるのだが、どれもしっくりこない。
素手のダメージが弱い点には目を瞑ろう。裸の時は、クリティカルヒット率を爆上げし、罠対処能力を盗賊並みにし、死耐性を付ける。そしてACは9スタートではなく、0スタートとする。・・・忍者っぽい感じを損ねず、裸であることにメリットを感じるには、以上くらいが良いかも。
っていうか忍者自体が弱い
盗賊として使うには中途半端だし、趣味のクラスと化している。
実際に趣味で使っていたけれど、経験上、HPの低さが一番のデメリットだと感じる。
この対策として、忍者に転職したときに残せる能力をもっと増やしてあげればいいと思うのだ。例えば盗賊の罠能力、戦士のHP上昇力、さらには呪文回数の維持あたり。転職で苦労する上、転職後もレベルアップに苦労するのだから、生涯苦労まみれの忍者にはそういうメリットがあっていい。
伝統化しているお約束とか不具合とか
善悪が迷宮内で合流、モンスター養殖、マハマン後のマロール云々。
善悪の合流は不可でいいと思っている。「性格」がほぼロールプレイ専用情報と化してしまうところが、私としては気になる為(悪の鎧はあまり興味ないので、善悪に差を感じにくい)。
もっとも、「性格」の組合わせは旧仕様のままプレイヤーが縛ってプレイする方法もあり、深刻なお約束仕様だと考えているわけでもない。
モンスター養殖はダメだなあ。直したい。
司教以外の全呪文オール9回キャラクタ
アイテムのスペシャルパワーを使って転職すると、司教以外でも全呪文オール9回の状態を作り出せてしまうシナリオがあったような……。
司教の特権を守るため、そういうのは駆逐したい派。
イベントのない(行く必要のない)階がある
これこそ「古いゲームだから」のひと言で片付けられてしまう部分なのだけど、ウィザードリィ#1の5~8階には何か、意味のあるものを置いておきたくて仕方がない。
私は「10階」という構成が他シナリオにないキリの良さを感じ、気に入っている。それだけに、5~8階を何かに使い、9階をもう少し練り直し、という感じであのシナリオを再編集したい気持ちが湧く。
死に呪文が多すぎ
モグレフ等、使わない呪文が多すぎる。
おそらくウィザードリィ設計時、参考にしたTRPGで定義されていた呪文から多くを引っ張ってきたためだと思うが、他のCRPGに比べると使わない呪文が相当多いと感じている。
誰も使わないと分かっているのに、後世のシナリオでもこれらの呪文を残し続けているところがある意味、凄い。
対策として、呪文効果を役立つ内容に変更すればいいのだけど、それ以外にも、戦闘中のターンを消費しないで使えるとか、かなり特殊な扱いをしてやるだけで使う人は増えそう。例えばモグレフ一つ取っても、侍なら使う気がする。