弱いということ

ここで言う弱いというのは、全体の中で真ん中より下ということだ。

昨年までは、開幕の調子が悪くても全然心配していなかった。私の父などは、巨人が優勝しそうにない年はテレビ中継を見るたびに「弱い、弱い、弱い・・・」と呪文のように呟くのだが、実際にシーズンが終わってみると「優勝できない程度に強い」成績を残しているので、まったくあてにならない。V9時代を目撃した生粋の巨人ファンは強弱の感覚が麻痺しているためか、冷静にチームの力を分析できないようだ。

リーグ優勝できるチームは、6チーム中1チームしかないのだから優勝できなくて“あたりまえ”だ。まあ、2位以下は全部弱いチームだ、ということであれば言葉の上では正しいが、それならば「弱いことが当たり前(6分の5の確率)」ということになり、開き直らなければファンなどやっていけない確率だ。

しかし、今年は本当に弱い。私の目から見ても勝率5割とAクラスをキープできるチームではなく、投打共に悲惨な状況だ。今年はさすがに「史上最強打線*1などと恥ずかしい名前で呼ぶ者はいない(たまに煽り大好きなマスコミが使うようだ)が、それだけに見るべきものがない。唯一、エースのみが踏ん張っている状況だが、一度大量失点で敗北しており、本人はもちろん、ファンはかなりショックを受けたと思う。

勝率の悪さは、投打の成績にも表れている。

  • 打率 .247 : 全12球団中11位
  • 防御率 4.92 : 全12球団中11位

巨人はホームラン数で他を圧倒しているが、この数値が単体では優勝に貢献しないことは分かりきったことであり、昨年の中日が「ホームラン不要説」を証明しているので、やはり月並みだが投手陣を強化しなかったことと打線の繋がりが悪いことが原因だと思う。

投手陣の弱さなど、長嶋監督の時代から言われていたことで、原政権下でもほとんど改善されていない。前回優勝した時でさえ、後半の投手成績が奮わなかったのだが(河原が良かったのは前半戦のみ)、優勝を果たしたことでそのことが霞んで見えなくなってしまった。巨人の優秀な投手陣は長嶋監督時代のいわゆる「三本柱」が終焉を迎えてから、まったく復活していないのだ。

全盛期終焉から3人の監督を経てもいまだにファンを納得させる強化ができていないということは、巨人がいかに“スター以外の”人材収拾・育成方面で弱いかが見て取れる。今一度、三本柱をどうやって育成したのか、思い出してみてはいかがだろうか。

なんて書いている間に、巨人が西武を突き放したようだ。対西武戦第3戦。この3連戦を1勝2敗で終えると思った巨人だが、ラッキーヒット(西武のミス?)により逆転に成功、その後も突き放した。

上記の打率・防御率成績も、日を追うごとに向上し、いずれ追い抜く勢いはある。だから、リーグ最下位の可能性はないと思っている。4位か5位か。いずれにせよ優勝は厳しく、万一Aクラス入りが果たせれば上々だろう。5割とAクラス、両方の達成は難しいと思う。

戦いぶりを見ていると、今年は西武も駄目そうだ。パ・リーグは3位までは優勝の機会があるから、見込みという意味では最後まで分からない。西武は、何とか3位を確保できるだろうと私は見ている。それにしても、ロッテが快進撃とは、まったく予想しなかったなぁ。

・・・ふぅ、ということで、思いついたことを書き殴っていたら時間が。駄文失礼。

*1:史上最強打線という言葉が、はてなダイアリーの用語説明に存在することを知って思わず苦笑い。「紙上最強打線」「史上最狂打線」ですか。よく言ったものです