NHKの『その時』で戦艦大和
NHKの『その時歴史が動いた』で、不沈戦艦として名を馳せた戦艦を扱っていた。
番組終了後、トイレに行っている間、隣家のリビングでかわされていると思しき会話が聞こえてきたのだが、その内容に思わず反応。声はどうやら、中学生くらいの男の子のようだ。
「…だからぁ、タイタニックの場合は、海が寒かったから……!」
何やら、家族に必死に言い聞かせているような感じだった。あっという間に用を足し終えたので、すぐにトイレを出てきてしまったのだが、何となく気になる会話だった。
でも大和の話が出たとき、タイタニックの話に発展させてしまうその気持ち、よく分かりますよ。
タイタニックも沈まない船と言われていた。不沈船はよく沈む。たぶん、あり得ないことを肯定したがるのが人間の性なのでしょう。
どちらも似ている。現実をわきまえず、己を大きく見せかけても虚しいだけである(巨人はマスコミの煽りが過剰で可哀想な気もするが)。結局、最後には破滅するのだ。当時の兵士へのインタビューを聞くと「死が美学」と思いこんでいたそうだから、破滅もOKなのだろうけど。
菊水作戦はいつだろう?一度沈んだら60年以上引き上げられることはないので、それまで現世を謳歌して欲しいものだが。