呪いのアイテム

ゲーム「ドラゴンクエスト」シリーズや「ウィザードリィ」に登場した“呪われたアイテム”について考えてみた。

ご存じの方も多かろうと思うが、これら“呪われたアイテム”をゲームの主人公が身につけると、呪いを解いてそのアイテムを破壊しない限り、主人公の体から離れなくなる。

ところでこの、主人公の体から離れなくなる現象というのは、いったいどのような現象なのだろうか。

首飾りや指輪であれば、体から抜けなくなる、と説明されれば納得はいく。しかし“呪われたアイテム”には、鎧や剣の類も存在するのだ。もしこれらが、ぴったりと体にくっついたまま離れなくなっている状態が“呪い”であるとすれば、主人公はとんでもなく大変な状況に陥ることが予想される。

仮に、剣、盾、全身鎧のすべてが呪われていた、と想定しよう。

  • うまく用を足せなくなる。すべて鎧の中に垂れ流し
  • 体を拭けない。日を追うごとに臭いが増す
  • 兜のフェース部分が開かないので、飯を食えない。数日でダウンする

呪われたアイテムには、性能の優れたものが多い。だから、呪われていると分かっていても、あえてこれらを装備して最後の決戦に挑むことがあるのだ。しかし、主人公の人生は魔王を倒した後も続くのだということを、よく認識した上で身につけるべきだ。

もし「はかいのつるぎ」と「あくまのよろい」と「しにがみのたて」を身につけたら、あまりのひどい臭いに仲間からも嫌われて、最後には餓死する運命にあるのだ。鎧の形状によっては、食事を仲間に食べさせてもらうことで生きながらえるかもしれない。しかし、剣と盾を構えた状態のまま眠らなければならなかったり、足を振って流した尿や糞を振り落とさなければならない。

魔王を倒して得られる名声も、“糞まみれで餓死”することで帳消しになってしまうかもしれない。魔王を倒した後、あまりにも世話がかかるために嫁が見つからなかったらどうするのだ。勇者はちゃんと計算した上でこれらを身につけるべきである。

それにしても、こんな恐ろしい呪いのアイテムを考え出したゲームデザイナーは鬼畜だ。それに比べて、私の制作したKSDungeonは、なんと健全であろうか。どこにでも自由に脱糞することができるのだから。

ゲームソフトメーカーに提案したい。食事と排泄は、きちんと処理できるような仕組みを主人公たちに与えてください。そうでなければ魔王に立ち向かう勇者など出てこなくなりますぞ。