“同人”というくくりで著作権違反の論争が行われることの弊害

問題となっているのは「二次創作」のことなのだと思うが、これが「同人」というくくりに置き換えられているケースを時たま見る。以下の内容は、質問者には悪意が全くないのだろうが、現状をよく表した事例ではないかと思う。

上記のような文面の質問が投稿されるところを見ると、同人ってえらく偏って社会に認知されているんだなぁと感じる。現時点では、私のような個人が出すオリジナル作品はもちろん、企業やプロ作家の手による同人向けオリジナル作品は、同人とみなされていないわけですな。

そのほか、障害者が施設でデザインした色とりどりの反物や、私の母や祖母が作る手作りのアクセサリや人形なんかも同人作品になれるんだけど(そうしたものがコミケで販売されることだってある)、そうじゃないことになっている。

同人というくくりで著作権の論争が高まっていけば(著作権に関することでなくても、一部の同人にしか適用されない問題が論争に繋がれば)、とうぜん同人に対する誤解が生まれやすくなっていく。これでは、下手に同人作品作ってますなんて言わない方がいい。企業ならイメージダウンになりかねないし。同人サークルをうたってしまうと、すべて違法サークルって扱いにされてしまう。ひょっとしたら我々は、ヤクザと同じ目で見られているのかもしれない。

あえてまともそうな記事を探すと、以下のサイトが見つかった。


そのうち、痴呆症と認知症の論争のように、同人にも代替えとなる言葉が作られて論争に発展するのかもしれませんな。

個人的には伝統を維持することには興味がないし、言葉は扱いやすい言葉ならなんでもいいので、誤解の生まれない用語を準備していただきたいところであります。