椅子の組み立て立ち会い

注文してあった椅子が届くということで、私が自宅に待機して受け取ることになった。

来たらすぐに受け取れるのかと思いきや、なんと組み立てが必要なのだと。ベッドや戸棚の類ならいざ知らず、組み立てが必要なほどきちんとした椅子というのは初めて受け取るかもしれない。

家の前で軽く呆気にとられた私に「組み立てますから」と一言言って、届けに来た人が椅子を組み立て始めた。

組み立てには時間がかかる様子だったが、手伝おうにもたかが椅子。そんなに大がかりじゃない。だけど1〜2分で終わるほど簡単でもないようだ。

ということで組み立てが終わるまで手持ちぶさたになってしまった私は、ポストの中を確認したり、裏戸の戸締まりをしたりと落ち着かない時間を過ごした。

で、終わった後。「立ち会いの証明と、商品に傷がないか確認をお願いします」とハンコを要求されたのだが。

えーと。「立ち会い」ってどういうことだ。「立ち会い」ということは、組み立てるさまを見ていなければならなかったのか。そんなことは一言も聞いてない。かといって一度「組み立てます」と言われた手前、「見ていませんでした」と言うわけにもいかず。言われるがままハンコを押したのだが。

立ち会いを確認させるということは、組み立て中に悪さをするような事件が過去にあったということか。もしや盗聴器や爆弾の類が!?ひょっとしたら、この人たちが企んでいたかもしれない。ぬうう、うまく出し抜かれてしまったか。

なんとなく気になったので、椅子を引き取った後、椅子の裏を念入りに調べたり、軽く叩いたりして反応を見てみたのだが。素人の私に盗聴器や爆弾が発見できるはずもない。

まあいいか、どうせ座るのは父だしーと思って、最後には放置しました。

考えてみれば、たとえ盗聴器が仕掛けられているとしても、聞こえるのはオヤジの屁とグダグダ話だけだ。むしろ聞いてしまうだけ損かもしれない。むしろ盗聴されている方がいい仕置きになるかも。

椅子の組み立てにはご用心。屁の音を聞かれる可能性があります。すかしもバレますよ。