おばちゃんの誘導で服が決まる

先日、服や靴を買いに行ったときのこと。店員のおばちゃんが試着やお直しのサポートをしてくれた。頼んではいないのだが、えらく世話焼きの女性だった。

「お客様、後ろを向いてみて下さいまし。あら少し長いですわね、1センチほどあげましょうか。ちょっと手を挙げてくださいまし。お袖も少し長いかしら。鏡をご覧になって、ほら、そちらを向いて。ベルトはお締めになっていますか?」

こんな調子でものすごい勢いで喋る。

特に私が戸惑ったのが代替え服だ。どうしてもサイズが合わないものもあったので、似たようなデザインの服をおばちゃんが選んで、持ってきてくれるのだ。

「これなんかいかがでございましょう?お客様くらいの年代ですと、いい感じだと思うんですけれども」

確かにサイズが合うズボンを選んできてはくれたのだが、私が求めていたデザインとは違う。

ところが、私もついノッてしまう性格なもので。

  • 私「おおっ、これはいい感じですね!サイズもピッタリだ!わっはっは!」
  • おばちゃん「よろしゅうございますか。おっほっほっほ!」

とまあこんな感じで意気投合してしまいまして。仕舞いには、怪訝な顔でこちらを見る何人かの通行人を尻目に、おばちゃんが選んでくれたジーンズやらシャツやらを掴んで「これいただきます」と宣言しておりました。

終わってみて、会話の中心にあったものがたかが3千円のジーンズとシャツだったことに驚いています。これを買うために1時間半も喋ってたのか!

しかも買ったものは、最初に私が選んだものとは違うものになっていました。ほとんどがおばちゃんのオーダーです。やられました。