大人気の電車男

電車男」3週拡大公開
http://www.yomiuri.co.jp/hochi/geinou/jun/o20050619_10.htm

なんだかオタクの社会的地位が上昇していることを匂わせるような記事だ。今後、オタクの認知度が高まり、人気を博すようになれば、かつての「三高」と似たようなモテ要素として確立していくのだろうか。

そのうち、お見合いなんかでも重視される項目になったりして。

女「どのような趣味をお持ちでしょうか?」
男「はい、萌えアニメを観たり、関連グッズを集めるのがライフワークです」
女「まあっ! 素敵な人生を歩まれているのですね。私、オタクに憧れていたんですっ」
男「あなたは、どのようなご趣味で…?」
女「は、はいっ…! 昔から漫画を描くのが好きだったのですが、最近はやおいにハマっていまして…!!」
男「今度二人で、夏コミに行きませんか?三日間全部」


こうして、あっという間にデートコースも決まり、ゆくゆくは新たな夫婦が誕生するわけだ。人もうらやむオタク夫婦。楽しそうでいいじゃないか。きっと、結婚診断や恋愛判定サイトのCGIにも、大幅なアルゴリズム改変が必要になることだろう。

女子高生の間にも、オタクは憧れのステータスとなっていく。

A「ダッさー!! 今時、三十にもなってプリキュア知らないオヤジぃ!?」
B「萌えフィギュア持たなくていいのは、幼稚園までだよ!! 甲斐性なさすぎ!!」
A「今の男は、棺おけに等身大ポスターや抱き枕と一緒に入るのが当たり前だよねェ!?」
B「あ! ねぇねぇ見てよあのメガネ君のTシャツ!! アルティメットガールの変身アングル!!」
A「あ…あれはもしや、パソコン版初回限定についてくるレアもの!?」
B「そうそう! アキバで夜中に並ばなくちゃ買えないよあれ!! 超カジュアル!!」
A「きっとブリーフには、ほのかちゃんの顔がプリントされてるのね……うっとり」


なんて会話を街中でかわしつつ、女子高生はオタク風男性のズボンの中身を想像しながら股間を見つめるわけだ。いいなぁ。

あと、噂によると、オタク男性は貞操を大切にする女性を好む傾向が強いらしい。伴侶が処女じゃないと嫌だという人が多い、と。

オタク男性が声を大にして「処女じゃなくちゃヤダ!」とアピールをすることで、世の女性たちが考えをあらため(どうあらためるのかは知らないが)、未婚の処女が増えた結果、性病の蔓延や出会い系サイトでのトラブルを防ぐ要因となり、社会的にさらに認められていくことになる。「オタクが女性の尊厳を守る」みたいな。

そして20XX年、国公立の小中高校に「オタク」の授業科目が制定される。当然、入試にも登場する。国語・英語・算数・理科・社会・御宅の六科目が必須。小学校は週三時間、中学校でも週四時間の授業が割り当てられる。書道の時間にも「萌え」と毛筆で書かせることとなり、「わび さび もえ」が日本の伝統文化としてさらに浸透していく。

授業内容として何を教えるべきかは私の関知するところではないが、教科書は現役のオタクに書いてもらうのが一番だ。

…え!? この私自身がオタクではないかって!?

…読者の判断に委ねようと思います。確かに、同人向けにギャルゲーは作っておりますが。ええ、価値あるジャンルの一つだと思っておりますですよ、はい。