懐かしき「たまごっち」

「たまごっち」ってまだあったんですね。
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0504/26/news094.html

OL層がターゲットというが、やはり懐古ものって売れるのだろうか。記事では、アピール不足も重なり、結局小学生の世代にしか売れていないような感じであるが………。

商売の仕方はいろいろあるとはいえ、基本的に新しいものを出さなければ隆盛は難しいのだろう。古いものがウケるときは、購買層がマニア層であったり、ごく僅かな、時間に余裕のある人たちがちょっと手を出す程度であることが多い気がする。たとえば「裕次郎」「ひばり」といったキーワードに反応するのは主に初老世代以降だし、「長嶋」もファン世代が高齢化して、同等以上の人気を博す後継スターが出てこないまま野球が下火になりつつある(だが、比較的頑張っている部類の話題ではある)。「ピンクレディ」も一時再結成はしたものの、別に新たなブームを起こしているわけではない。高齢の女性向けとしてはその間、韓国のスターが芸能の話題を独占していた。

本雑記で扱っている「ゲームブック」も同様だ。現状、復刻を続けるだけでほとんど進歩がない。

どのような形であれ、大幅なテコ入れをしたものを出さなければ一定の殻を打ち破れないのだとすれば、先日挙げた「ロストワールド」のような形は一つの試金石であるのかもしれない。ヒットの大半は新しい世代が新しいものに飛びつく形で呼び起こす。



もっとも、古い新しいが勝負を決めると考えるのは早計だろう。今の日本では、年齢が上がるに連れて仕事が忙しくなり、家庭を持つようになって子供に時間を奪われ、ホビーに目を向けることのできる社会人が減っていく。だから大人は、過去にも現在にも、落ち着いて目を向けることができない。これ自体はまた別の問題を抱えていて、解決の余地があるとされる。
今後日本が様々な点で豊かになり、大人たちが時間的余裕を持つことができるようになれば、また違った形のヒットが生まれる可能性があるのだと思う。たぶん、私が老人になる前には訪れない世界なのだろうが。