『かわいそうな王』の特殊なアイテム(内部設定例)
ちょっと変わった設定の第二弾、装備アイテム編です。
Desigeonの装備アイテムは、装備した者に「能力値を変化させる」「ステートを付与する」ことが主な機能になります。攻撃力や防御力といったパラメータは存在しませんので、能力値の側に作ってやる必要があります(『かわいそうな王』でも相当の能力値を用意しています)。
- 能力値の変化機能は、前回紹介したステートとほぼ同じ機能ですが、指定能力値は8つまでに制限されます
- ステートの付与機能は、定義済みのステートを指定することで、装備中ずっと、そのステートが有効になる機能です。先にステートを作成する必要があります
以下は、いわゆるネタバレを含んでいます
Negligent Bow
誰かが「サボり弓」と訳していましたが……、その通りです。
- ダメージが「1d601-201」
- ST−1
- ATが最高1回
弓ですので、戦士系のほか、シーフが装備できます。
■ 奇妙なダメージ
ダメージが「d601-201」になっています。これはどういう意味かというと、「601面体のサイコロを振って、201を引く」ということです。
結果として、値は−200から+400の整数になります。命中すれば3分の1の確率でマイナスダメージになりますが、3分の2の確率で0〜400の値が出ます。
ダメージがゼロ未満だと、ゼロという扱いになりますので、ノーダメージです。しかし、たまに200以上の大ダメージがでることもあります。
ノーダメージでも、命中扱いにはなりますので、忍者ならクリティカルヒットが発生することはあります。
■ なかなか当たらない問題
Negligent Bowの問題は、ストレングスが−1されてしまうことと、攻撃回数が最高1回に抑えられてしまう事です。攻撃回数はともかく、STが減ると命中率がろくなものにならないので、ちょっと硬いモンスターには当たりません。
ACの変化呪文と組み合わせて使えば、ひょっとしたら役に立つかもしれません。保証はしません。
Weeklucky Robe
弱体化させる幸運のローブだそうです。
- AC2向上
- Luck+8
- 各耐性+20ポイント(一般ダメージ呪文耐性以外)
- VT−4
実はVT−4以外はいい事ずくめです。ローブですので、魔法使いが着られます。
しかし、魔法使いにとってのVT−4がいかに痛いかは、プレイされた方はよくご存じだと思います。
……使い道あります?
Mirror Shield
鏡の盾。呪文耐性を高めるべく用意してみました。
- AC5向上
- 呪文/炎/一般ダメージ呪文耐性+60
- ダメージ−30%
AC−5は、実はヒーター+2と同じですので、事実上最高水準です。全体として、特定のモンスター対策には使えるかもしれません。
しかし基本的に、使い道に悩む防具という位置づけです。
Dagger of Speed
実は「はやわざのたんとう」です。これは、本家ウィザードリィの性能をちょっと参考にしてあります。
- ダメージ「1d4+3」
- ST−3
- ATが最低7
『かわいそうな王』では、盾の部位にダガーを装備できます。となれば、Dagger of Speedを盾の部位に装備すれば、これとは別にメインの武器を持ちながら、7回攻撃ができることになります。
7回攻撃は、戦士/侍/ロードの場合でレベル30にならないと到達しません。シーフならレベル48が必要です。
忍者専用のSYURIKEN(手裏剣)も、ダガーですから盾の部位に装備できますが、ウィザードリィの設定と同じ3回攻撃です。
Shield of Pole
竿の盾らしいです。形は想像してください。
- ACが4向上
- ダメージ「1d10」
- AT−1
ACは、終盤のものに比べるとちょっと劣りますが、ダメージが加算されます。
大きな問題は攻撃回数が1減ることですが、実は裸の状態で11回攻撃に達すれば、打ち止めの10回を確保できることになり、このハンデが打ち消されます。
11回攻撃は、戦士/侍/ロードなら50レベルで到達します。
しかしまぁ、レベルをそこまで上げて遊ぶ人が『かわいそうな王』プレイヤーの中から出るとも思えませんが……。
Syuriken!?
ニセ手裏剣です。忍者に加え、シーフが逆腕に装備できる手裏剣だと思ってください。
性能は通常の手裏剣と同じ……ことに加えて、以下のデメリットがあります。
- 盾の部位にしか装備できない
- ACが最高で10になる(裸と同じ)
このAC制限、悲しいことに、呪文でも相殺できません。
それと、スペシャルパワーがありません。
玉砕覚悟でシーフが使えるでしょうか。これと某影ショートを合わせたり……うむむ……。
Spiritless Axe
ぶった切る斧みたいなイメージ。戦士と侍のみ使えます。
- ダメージ0固定
- クリティカル率40%
- クリティカル耐性が0になる
- 攻撃回数が最高1回
クリティカル率40%というのは、レベル16の忍者と同じ発生率です。モンスターの抵抗を受けますので、この通りにはなりません。抵抗率ゼロのモンスターもいますが……。
ストレングスが増えませんし、攻撃回数が1回ですので、レベル16忍者よりも実質的に成功率は低いと言えます(クリティカルは攻撃が命中しなければ判定が発生しません)。
しかし意外なモンスターに効いたりするので、ダメージ攻撃は後衛に任せて、前衛をSpiritless Axe戦士と忍者ばかりで固める戦術なんてのもアリだったりします。しかし、本当のところは想像に任せます。
クリティカル耐性が0になるデメリットがありますが、これは普段からゼロです。ですので、アイテムによる増分がなくなるということです。
Death Mace
死メイス。装備すると疲れます。
- HP毎ターン1消耗
- ダメージ「1d20」
- ST+3
- AT最低2
- 装備者がFatalを使える
Fatalを使えるメイスです。ダメージの期待値は、メイス+2よりも大きいですから、攻撃回数を考慮しても、レベル10に達してさえいれば、性能だけで言えばこちらの方がわずかに上です。
まあでも、普通はHPの消耗が我慢できませんな……。
紹介はこのあたりまでにします。
三種の神器ほか、強力アイテムについては目を皿のようにしてチェックするでしょうから、紹介はしません。