柔道あれこれ

柔道の谷亮子選手が、世界柔道で金メダルをとったそうで。

柔道のことをまるで知らない私が、いくつか調べ物をしてみた。

222勝6敗2分

嘘か誠か知らないが、大会終了時点で谷選手の公式戦通算成績は222勝6敗2分なのだそうである。ちらと聞いた話。

6敗させた奴らって誰だろう。なんて考えてしまうくらい実績が巨大に感じられる。トーナメント大会の多い柔道のこと、優勝回数が増えれば勝ちと負けの数も極端に差が開いていくことは自明なのだが、それでもこの数値が事実なのだとすると凄まじい記録だ。

勝ちと負けの数がこれくらい離れてしまうと、谷選手に6敗を舐めさせた人たちは他人に自慢できるんじゃないか。大学か高校あたりの柔道指導員になって、そのことを学生や生徒に自慢するの。「あたしって谷亮子に勝ったことがあるのよ!」とかのたまったり。まぁ確かに尊敬を集めそうだけど。

そういえば、私の出身高校のサッカー部監督が、かつて読売サッカークラブのコーチをやっていた人ということで、生徒に驚かれておりました。高血圧で肥満体型、持病を抱えたオヤジだったので、失礼ながらそんな経歴をお持ちだとは想像もしていませんでした。そういうギャップも影響していたものと思われますが。そういうのを聞くと、たとえ過去の栄光でも「なんか凄い」と思ってしまう。

段級位

現在の谷選手の段位は四段だそうだ。もの凄い記録作ってるから十段とか言われても違和感なさそうだけど、段位にするとこれが現実なんですな。

井上康生選手、鈴木桂治選手、野村忠宏選手は五段。

棟田康幸選手、塚田真希選手は四段。

年齢制限がある。六段は27歳、七段は33歳、八段は42歳にならないととれないそうだ。

どうもこの段級位制、必ずしも実力や大会での実績を反映した制度ではないらしい。

帯の色はみんな黒?

柔道の実力を示すものの一つに「帯」の存在がある。大きな大会に出てくる選手はみんな黒帯を付けている。

ということで、有段者以上の実力者はみんな黒帯を付けるもの。

……なのかと思いきや、どうやら黒帯よりも上の帯があるようだ。

  • 初段〜五段 … 黒帯
  • 六段〜八段 … 紅白のだんだら帯
  • 九段、十段 … 赤帯

六段以上は黒帯でもOKなのだそうだ。

それにしても「紅白のだんだら帯」ってどんなのだ!?

調べてみたら、犬山市体育協会(http://www.gld.mmtr.or.jp/~bucchi/faq.html#5)に、デザインが記述されておりました。男女のデザインが違っていますが、国際ルールでは統一されているようです。

赤が入った帯って名誉の証なんだろうけど、テレビだと目立ってしまい、ヤッカミ好きな日本人の視聴者からは生意気とのそしりを受けかねない。やはり大会になると、控えめに黒帯で出てくるんでしょうかね。紅白帯も見てみたい気はしますが。

100kg超級(78kg超級)と無差別級の違いが分からない

今回の世界柔道では、超級と無差別級が両方あった。この二つの違いが分からない。

女子では塚田真希選手が両方に出場している。ウィキペディアによれば体重115kgのことだ。ということは、78kg超級にも無差別級にも、体重制限はないのだろう。

となれば二つの階級が一つの大会に設置されている理由は何だろう?

追記:

あー分かった!なんだ簡単なことじゃないか。

超級には体重の「下限」があるのだ。100kgもしくは78kgを超えてないと出場できない。

けれど無差別級は、体重10kgでも出場できると。たぶんそういうことだ。

つまり世界柔道では、体重の大きい選手に多くの機会を与えているというわけですな。二つの階級が認められてしまうと、体重が規定以上の選手にとっては他の階級に比べて、実質二倍の機会が与えられていることになるわけで。*1

いちいち二つに分かれていない方が、メダルの価値が高い感じもする。

オリンピックには無差別級がありません。

*1:これは、体重の少ない選手は、無差別級だと勝負にならないから出場を考えないだろうという私の予想からコメントしました。でも過去には、体重の少ない選手が無差別級に挑戦することもあったようです。素晴らしい。そういう挑戦も悪くないよなあ