菓子値上がりに見る我が身のいい加減さ

チョコボールの値上げ差

ああっ、もう、こういうのって腹立たしい!

値段が上がっていることに加えて、容量が削られてるの。どうにも損をした気分にさせられる。

しかも、せこいと分かっていながら、何パーセント値上がりしたのかつい計算してしまった。25%の値上がりだ。ニュースでは「ポッキーの容量を十パーセント減らすことにしました」などという菓子メーカーの決断が流れていたが、これを見ると10%どころじゃない。少なくとも、消費者感覚的には25%の値上がりなわけだ。

……などとブツクサ言いつつ、結局買っているのだからたいした問題ではないのだろう。これまでが安すぎただけで、ギリギリの価格で買わされていたわけじゃない。350円のチョコボールが適正価格の範囲内であると判断したからこそ、私はこうして手に取っているわけだ。

こういうのってよくある。ATMの引き落としで手数料をとられるのにどうにも納得がいかないこととか、駅のホームに行くだけで入場料を取られて損をした気分にさせられてしまうことなど。

どれも腹立たしいんだけど、結局必要に迫られて金を出してしまう。

普段から私は、安いコーヒーで我慢しないで、気まぐれに高いコーヒーを買ったりするわけですからねえ。最安銘柄の三倍くらい高いコーヒーを買ったところで、別に三倍おいしいわけでもないのに。チョコボールの値上げぶんを倹約したところで、コーヒー代に消えてしまうわけだからたいした問題じゃない。

人間が愚痴をこぼすとき、いかにいい加減な気持ちでそれを言っているかが分かりますな。値上げや税率上昇には敏感になり、こぞってメーカーや政府をあげつらうくせに、主婦の菓子食い趣味はなくならない。倹約してギリギリの家計を支えているとか、その金を真の生活困窮者に分け与えるとかして、親身になって問題に取り組んでいるなら分かるんですがねえ。

何にせよ、ガソリン値上げだの、税率上昇だのに起因する問題は、問題の根本やら関連対策やら全体像やらを知らないと、何を言ってもただの感情論、いや、よもや私にはチョコボール値上げ問題に聞こえますな。消費税率が上がったら、チョコボール何粒分に相当するか計算してやるぜ。

さーて高価なチョコボールでも食うか。いつもより25%余計に味わおう。