マップ制作の難しさ、表現に関する貧弱な選択肢

Desigeonのマップ制作は結構難しいです。物語を書くのとは違う。

  1. 小説やノベルゲームのシナリオを書く
  2. Desigeonでマップをデザインする

私が物語を書くとき、最初の一行を切り出せば、二行目三行目を書くのもたやすくて、どんどんそれが広がっていきます。設定の出来にかかわらず、とにかく分量はふくらんでいきます。

しかしマップデザインはちょっと書いたあと、先が広がっていきません。制作に根気がいります。

マップデザインもシナリオの一部品なので、ちょっと書きはじめたら爆発的にふくらんでいきそうな感じもしますが、「言葉」の連続で構成される小説やノベルゲームと違って、「論理」の組み合わせは発展しづらいのかもしれません。


この理由は、実はある程度分かっています。Desigeonのマップパーツの貧弱さがそれです。

「言葉」は日本語そのものを活用することで無限の分岐が生まれますが、2Dマップは線の組み合わせに過ぎないので、容量の問題もありますし、可能性があまりにも狭いのです。

我々は街で様々な光景を目にします。小説ならばそれを表現するための手段がたくさん用意されています。「モダンな町並み」「猥雑な光景」「潮の香る田舎道」などなど、表現はあまたです。

しかし、Desigeonのマップには四角い線しかないので、表現の幅があまりにも狭い。制作環境にハンデがありすぎるのです。イメージが広がっていかないのもやむなきことですね。選択肢を増やすと解消されていくのですが、そこは設計思想の問題でDesigeonの範疇を超えると思います。

これが最終的にどのような問題に結びついていくかというと、「飽きやすい作業ゲームができやすくなる」というコンピュータRPGにありがちな結果がそれで、ウィザードリィ系ゲームはその点、外観に関する大きなハンデを背負っていると思います。

(とはいえ、利用者の皆さんはその程度のこと、全員が覚悟してますよね。私もそのつもりで作っています)