学校の成績を、いっそ一段階評価に

学校の通知表に記録する成績を相対評価にすべきか、絶対評価にすべきか語られる昨今ですが。

私の子供時代の通知表はもちろん、相対評価で付けられていた。おまけに小学校の時は3段階評価だったから、ちょっと出来が悪いとすぐに最低評価になってしまい、よくがっかりさせられたものだ。せめて5段階評価なら、「2」に踏みとどまった科目もあったはずなんだけど。

ところが。私が高学年の時の担任は、3段階しかない記録紙に「評価段階が少なすぎる」と不満を漏らして、独自のアイデアを実践していた。

どういうものかというと、以下のような通知表を作っていたのだ。

このように、それぞれの評価欄の中の位置により細かい表現を持ち込んだ。マルが上に近いか、真ん中か、下に近いか、で同じ評価欄の中でも微妙な違いが分かるようにしたのだ。

これはうまいやり方だ。最低評価の「もうすこし」で児童をがっかりさせないためには、「できる」にマル印を近づけてやれば「キミの評価は最悪じゃないんだよ。惜しい!」ということをアピールできる。

で、これがまた微妙な位置にマルがついていることが多くて、枠の中の真ん中か、それともちょっと下よりか判断に迷ったり。それどころか、マルが境界線にかかっていることも多くて、よもや何段目にあるのかさえも判断できないこともしばしば。もちろん、私は都合のいい方にとるので問題ないわけだけども。

このやり方が面白いのは、きちんと3段階の相対評価というルールを守れるところだ。

でも、たぶん、あの先生のことだから、ビリっけつの児童には遠慮なく最下段にマルを付けていたと思う。多段階にした方が楽しいから実践していただけだと思います。


評価の仕方が相対か絶対かで揉めるなら、いっそ上の例に倣い、一段階にしてしまってはどうか。そうすれば相対か絶対かを考えなくて済む。

これで全員が横一線。なんせ評価が一段階ですから。人類みな平等。ビリでも「できる」!