歌が頭から離れない

歌が頭から離れない。昨日からずっと、夜中も便所に行きながら、頭の中にこの曲がかかりつづけていた。

♪あかりをつけましょぼんぼりに おはなをあげましょ もものはな(略)

♪おだいりさまとおひなさま ふたりならんで すましがお(略)

時期を考えれば間違ってはいない曲だけど、ふとしたことで音を思い出したり、歌詞を思い出したりして少々困った。

ところで「お内裏様」と「おひな様」はそれぞれ、天皇皇后を呼ぶ言い方だそうな。ものすごく常識的な知識のような気がするんだけど、これを先日まで知らなかった自分にちょっとへこんでいる。

そんなわけで上の歌を歌いながらひな祭りについて調べていたら、頭の中にこびりついて離れなくなってしまった、という始末である。

調べ物をしながら、三番の歌詞が気になった。

♪きんのびょうぶにうつるひを かすかにゆする はるのかぜ

 すこししろざけ めされたか あかいおかおの うだいじん

最後の「右大臣」の部分なんだけれども。この右大臣は酒を飲んでいるらしい。

ウィキペディアによれば、ひな壇に座っている「右大臣」と「左大臣」の二人は衛士(えじ)、すなわち天皇皇后のボディガードを兼ねているらしい。

いいんだろうか。酒を飲んで護衛が務まるのかがとても気になる。これではまるで不良大臣である。

このように童歌にされてしまったことで、千年の年月を経て、酒飲みであることが伝わってしまうことになる。いつしかの「もうろう会見」よりもはるかに手厳しい、後世の人々の皮肉が込められた歌なのかもしれない。