サンプルゲームの各式

レベルとSTとACと命中率の関係について、コメントをいただきました。取り急ぎ、この場で早めに返信します。

http://d.hatena.ne.jp/kumashige/20060720/1153328504

攻撃の命中率は、新しいサンプルゲームの方は、((ST+AC)×5)%ということで設定してあります。より厳密には、「(ST×5−AC×5−50)%」です。ACは、内部的にはプラスの扱いで、表記をマイナスに変えているだけです。(23:55追記:さっき確認したら誤っていました。「ST×5+50−AC×5」というのは誤りです。申し訳ない。ただ、これもいずれ変わるかもしれないので、暫定ということで受け止めてください)

命中率の内訳は、攻撃者の命中率を表す「ST×5」を計算する能力値と、対象者の回避率を表す「AC×5+50」を表す能力値の二つを作っておいて、命中判定情報のところに、この二つの能力値を設定した結果、簡略化すると最初に挙げた式になる、ということです。そのあたりの構造が理解できれば、誰にでも弄れると思います。LV×5というような設定も可能です。

命中率に限らず、判定については、能力値と、命中判定情報のところで設定を変えられるので、都合のいいように変えてもらえればと思います。

それに、これらの設定はもともと汎用向けにはなっていないといいますか、多くの人に使ってもらおうという気持ちで設定しているわけではありません。サンプルは、Wizardryを参考にして作成した方が理解してもらいやすいだろう、という理由から採用しているに過ぎません。もし汎用向けのルールを作成するならば、Wizardryそのものがやや不向きであるように感じています。ですので、各自が気に入るように修正して欲しいなと。

以下は、サンプルゲームで用いている設定です(暫定)。

  • 種族・能力値・クラス・呪文はFC版Wiz#3とほぼ同じ
  • 命中率=((攻撃者ST+対象者AC)×5)%
  • HP=(VT×LV+VT)×0.4×[クラス固有倍率]
  • 罠解除率=(((AG×2)+50+(LV-1)*4)−難易度)% (忍者は難易度の前の項を0.9倍。最大で盗賊95%、忍者90%)
  • 罠識別率=同上
  • ディスペル成功率=省略(P,L,Bの3クラスで補正倍率が違う上、やや複雑です)
  • クリティカルヒット成功率=((攻撃者LV+24)−対象者クリティカル耐性)%
  • 呪文耐性=LK×2
  • 呪文成功率=(((IQ or PI)×5+5)−対象者呪文耐性)%
  • 毒・麻痺・石化成功率=(各成功率−対象者汎用耐性)% ただしPC側は、汎用耐性が永遠にゼロ
  • アイテム鑑定成功率=((LV×IQ)−鑑定難易度)%
  • 逃走率=AGのもっとも遅いPCと、Speedのもっとも速いモンスターの比較になります。パーティからドワーフを外すと成功率が激増します

設定は、能力値・属性・アクションの命中判定情報の3箇所に分かれています。率を算出したり、能力値の配合を決定するところまでは能力値を、基礎値と成長による増加を設定するためには属性を、実際に判定に用いる能力値を指定するにはアクションを使います。

それと、「×5」などと書かれているところは、実際に「5倍にする」設定が単刀直入にあるわけではなくて、配合機能を利用して、0〜20の基本特性値を0〜100の別の能力値に100%配合した結果、5倍になっている、ということです。配合によって5倍するためには、元の能力値の標準範囲0と20、5倍する先の能力値の標準範囲0と100、それと配合100%を設定することではじめて実現できます。0と20という範囲はつまり、Wizardryの基本特性値の範囲イメージです。0と100という設定は、パーセンテージです。だから5倍ということになります。

………まあより簡単な手段として、パーセンテージ用の能力値の設定のところに、加算能力に元の能力値を、乗算値に5と入力してもいいのですが、それだと将来的に、複数の能力値を絡ませる改変がし辛くなります。サンプルは、加算能力や乗算能力はできるだけ空にしておいて、配合を積極的に使います。

この他に、以前よりも能力値が激減し、設定が単純化されています。データだけでなく、インターフェースそのものが使いやすくなっています。