UOで楽しんだプレイスタイル

nnnさんよりコメントをいただきましたので、その返信を。

http://d.hatena.ne.jp/kumashige/20060126/1138218107

UOの話は楽しい。久しぶりなので延々と語りそうになる。

寝マクロを使用しなかった話

わたしがやっていたシャードではグリット上げなるものは出来なかったように思いますがアンチマクロコードというものも無かったようでスキルあげは大体がマクロ天国でした。

シャードによってだいぶ差があるようですね。

追加で職業が追加されて、戦闘のバリエーションがかなり豊富になったあたりで、私なんかはやめてしまいました。(ネクロマンサーやパラディンが嫌いだったわけではないのですが)

寝マクロ等を使用したスキル上げについては、私は使用していませんでしたので、「スキル上げの過程を楽しんだ」側の人間だったりします。たとえば、MageryやHidingのスキルを3〜4年かけて95くらいまで上げたことなどは、かなり涙ぐましい努力をしたこととして記憶に残っています。

でも、そのあたりが限界でした。私自身は「スキル上げ」をする感覚でゲームを遊びたいと思わなかったのですが、(たぶんこの部分のジレンマは説明するまでもなく理解してもらえると思いますが)UOにおいてのんびりと生活を楽しむようなプレイスタイルは「実質的に許されていない」状況だったのです。Mageryの場合、戦闘が絡むので人のいる場所に出なければ楽しみもない、となれば他のプレイヤーの都合や価値観にどうしても揉まれてしまう………という。

成長システムの問題

キャラが完成してからやっとまともなプレイが出来る感じでした。いやむしろそのあとそこそこの装備をそろえてやっと半人前といった感じでしょうか。でも出来上がってしまえば色々な戦法使いに分化できてそれはそれで楽しかったです。
でも手軽さは絶望的に無くなってしまってますね。一回ドロップアウトしたら二度と最前線に復帰できないだろうなと

私も同じように思います。他のプレイヤーと行動を共にしようとするととにかく、特定の技量を数値的に成熟させることが求められたゲームでした。

行動を共にしなくても、街や家で会話しているだけでもそれを感じさせられました。

UOは、本来はスキル値が100でなくともゲーム的には成立するはずの設計になっていますが、コミュニティでやりとりされる情報は常に、「最強」に対する一方向の会話しか成立しませんでしたので、nnnさんの仰る通り、UOというゲームは「キャラが完成してから始まる」と捉えることが自然でしたね。

この点についてはいろいろ追加で話を考えたのですが、長文になってしまったのでカットします……。

アイテムの価値

個人的にはスペシャルムーブや武士道忍者ありき、アイテムのレパートリーもいろいろなマジック効果ありきのほうが好きです。
今の仕様でアイテムは自作できない(もしくは最低レベルのルニックのみ)AF、MAF全廃止シャードがあったらなあと夢想することはたまにあります。

アイテムはAoSの頃より、かなり大量に種類が追加されて、マジックも増えて、だいぶ変化が生じていましたね。

ルネッサンスの時期よりも、成長や収集の格差が激しくなったことは、ヘビーゲーマーにはプラスだったかもしれません。あの頃は、他のオンラインゲームとも競争が激しくなってきていましたし、プレイヤーの年齢層が下降していたであろうことを考えると、マネジメント的にも悪くない選択だったと思います。

私自身はというと、戦闘は嫌いではなかったのですが、前述の通り、他のプレイヤーの集まる場所で遊ぶこと自体に無理のあるプレイスタイルが中心でしたので、攻撃力の面やマジックアイテム収集面ではさっぱりでした。

UOの中では、生産関係がもっとも気に入った分野でした。特にポーションやHQアイテムの生産で盛り上がっていた頃の仕様がもっとも好きで、ルニックなど触れもしない状況でした。HQアイテムについては、スキル値が100なくてもいろいろなものが作れましたし、クスリなんかも同様です。従来型の生産システムの最大のポイントは、「コンピュータが操る店よりもいいものを生産できる程度の格差」にあると思っています。つまり、格差を生むターゲットがプレイヤー間ではなかったのです。

アイテムについては格差を楽しむ、すなわち他人より高い能力を駆使して悦に入るための機能(=劣等感を防ぐための機能)はない方がUOらしいと考えていました。ですので、段階的に限界性能をアップさせていくルニックのようなシステムには、なじめませんでした。その意味で、マジックアイテムが豊富である必要もないと思っています。

以上のことを振り返ってみると、他のプレイヤーとの競争を意識する必要のない要素についてのみ、私はUOの世界を楽しんでいたように思います。そして、その選択肢が少なくなった時点で、ゲームを降りる決断をしたのかもしれません。

結局、最後までついて回ったキーワードは「半強制的に巻き込まれる競争」であったのかもしれませんね。今後、オンラインゲームという分野では、あまり競争の必要のないものを選んでいきたいと思っています。


全体的に見て、UOの大きな失敗は、土地問題くらいにしかなかったと私は思っています。

そういえば、まだ弟がUOを遊んでいるはずなので、今度話を聞いてみることにします。