御神楽少女探偵団と続・御神楽少女探偵団のプレイ完了

『新・御神楽少女探偵団』パッケージの最初の二本、プレイステーション向けで販売されていたという『御神楽少女探偵団』と『続・御神楽少女探偵団』がプレイ完了した。

このシリーズの良さは、ストーリーの良さに尽きる。推理ゲームとしてはダメ。全体としてはまあまあいいゲームだ。

盛り込んであるトリック、人物相関、舞台設定などはとてもいいのに、それを見せるシステムや、推理した主人公たちの説明要領がダメだ。私は次々と繰り出される固有名詞の嵐について行けなかった。説明調のところが面白いとも思わなかった。せめてメッセージ履歴があって、人物名の検索性がもっとよければ。

そんなわけで、ストーリーのオチの部分は理解したが、それ以外の人間関係や犯人の動機はほとんど把握しないまま終わってしまった。というより興味が沸く作りになっていないので。事件を解決したというより、話を追いかけていたらいつの間にか終わっていた、という感じだ。完全にストーリー志向のADVとして捉えている。

細かいことを挙げるときりがないので、ゲーム内容についてはこの辺で。別の場所で機会があれば、細かい話をしようかと。


そうそう、キャラクタとしては諸星警部が好きですな。最後はEランクで終わったのだが、罰CG(?)として諸星警部の男らしい尻が表示され、これが印象的でありました。

ただ、キャラゲーとしてはいまひとつ破壊力が弱い感じ(そんなものを求めるゲームではないはずなんだけど、さりげなく属性をちりばめてギャルゲファンに媚びている印象はある……)。

名探偵と言われる御神楽時人が、あまりインパクトのある解決シーンを演出してくれないことと、登場人物がとても多いことから、個々のキャラクタが道具になってしまい、それぞれが埋没しているように見えてしまう。もう少しこう、スパッと歯切れのいい解決への切り込み方をして、名探偵ぶりをアピールして欲しかった。登場タイミングもいまひとつ。そのあたりが巧ければ、他のキャラクタも映えると思うんだけど。

ここまで、すでに十ものシナリオをクリアしている。付き合ってきた私としては、さすがに主役の三人娘への愛着が沸いてしまう。三人娘への気持ちの入り方は、作り手の思惑通り、成功しているのかな。


ストーリーは一部を除いていい。ということで全体としては出来がよかったので、また今度ゆっくり、最後の一本に取りかかろうと思う。