『かわいそうな王』のモンスターの設定例・その1

『かわいそうな王』では、モンスターの能力値の入力を行っていません。値ではなく、相対的な性能の指定を行っています。「大きい」とか「低確率」とか、そういう指定です。

以下は、『かわいそうな王』に登場するモンスター「Succubus」の入力設定です。分かりやすくするため、表では能力値名を日本語に変換しています(ツールでは能力値名の設定を日本語に変えることになります)。

能力値 設定値
HP 兵隊
攻撃回数 少ない
ダメージ 兵隊
AC 通常
命中率 熟練
速度 低速
呪文抵抗 効かない事がある
炎抵抗 四分の一
ダメージ抵抗 四分の一
メイジ呪文 標準
麻痺 高確率
Fatal設定 Fatalで死なない
逃走レベル 標準
経験値 通常魔物
通常太っ腹
音楽レベル 標準

モンスターごとに値を設定するのは「エネミーレベル」という値のみです。ちなみにサキュバスのエネミーレベルは11で、これだけは手入力しています。

能力値の具体的な値は、エネミーレベルと、指定した大まかな水準と、グラフから計算されます。グラフの設定がきわめて重要になりますが、グラフはあとからいくらでも弄れるという部分がまた、設定の労力を軽減するメリットになります。(グラフ参考:http://d.hatena.ne.jp/kumashige/20060625/1151171621

上記にあるパラメータは、エネミーレベルを元に自動計算しています。おかげで、モンスターの設定はかなり手を抜くことになりましたが、ゲームバランスは問題ない範囲に収まっていると感じたので、自動計算機能はとても有為であると判断、おそらくツールの機能として正式に採用していくものと思います。

エネミーレベルだけは常に値を指定しなければなりませんが、これも実はだいぶ楽をしています。『かわいそうな王』では以下のルールを決めてしまいました。

  • 1階は1〜2レベル
  • 2階で3〜4レベルが登場
  • 3階で5〜6レベルが登場
  • 4階で7〜8レベルが登場
  • 5階で9〜10レベルが登場
  • 6階で11レベル以上が登場

ということで、全モンスターを各フロアに割り振ったあとは、エネミーレベルも決まってしまいます。

モンスターの種類数は、1〜5階の間ではほぼ等分にするつもりでしたから、これも難しく考えていません。全モンスターを強い順序に並べて、5等分しているだけです。だから、「強い順を決めただけ」で、エネミーレベルが決まり、結果として能力値が大まかに決まってしまいます。経験値、金も含みます。

ただし、6階のモンスターだけは思い入れ込みで選抜しました。それと、1階にはアンデッド・巨人・悪魔などの強くなりがちなモンスターを出さないという配慮を行っています。

隠しエリアで新しく登場するモンスターは以下の通りです。括弧内はエネミーレベル。

Bone Golem(15), Leo(15), Dragon(14), Hydra(16), Phenix(18), Daemon Warrior(14), Daemon Mage(15), Cerberus(17), Devil(18), Hekatoncheir(14), Jinn(17), Titan(18), Kraken(18), Behemoth(17), Shinigami(17), Master Mage/Priest/Thief/Fighter(17), LVL 24 Bishop/Lord/Samurai/Ninja(24), Arch Bishop/Lord(34), Syogun(34), Master Ninja(34)

エネミーレベルが高いので、自動的に能力値が高くなります。

隠しエリアのモンスターは、全戦闘のプレイヤー勝利を確認していません。かなり強いモンスターが揃っているので、あんまり躍起になると胃を悪くするかもしれません(あまりむきになってやらない方がいいと思います。CUPを手に入れたのだから満足しましょう!)。