モンスターの行動スケジュール設定

先日の記事「モンスターの戦術で設定したいことって何だろう(http://d.hatena.ne.jp/kumashige/20071124/1195835709)」について、コメントをいただきました。いつもありがとうございます。ざっと返事を書いてみました。

モンスターの行動パターンに作り手が介入できたらなぁという願望(nnnさんブログ『無限』より)
http://mugendun.blog.shinobi.jp/Entry/721/

  • スケジュールの設定と条件の設定が結構良さそうだという話
  • モンスターの思考をスクリプトで組み込むのは敷居が高そうという話

スケジュールの設定と条件の設定が結構良さそうだという話

前回のエネミー設定の例は『RPGツクール95』の記憶をベースにしてます。ですのでルーツとしてはスタンダードなのかもしれません。

現在発売されている『RPGツクールXP』だと、行動条件も同時に設定できるようになっているようです。コマンドを選ぶターン、HP条件、PC側のレベル条件、スイッチ(ゲーム変数)により、モンスターの行動を制御できるようになっています。

前回提示したような直接的なスケジュール機能があるわけではないんですが、条件で行動を絞っていくという形は踏襲しています。こういう形は悪くないのかもしれません。Desigeonの場合は能力値が固定じゃないのでもうちょっと複雑になっちゃいますけど、考え方としては同じですね。

難しそうなこと

まだ仕様を決めるところまで行っていませんが、今のところ難しそうなのは「対象の状態を元に行動を決定すること」です。以下は例です。

  • 回復の呪文を使うのは、HPが減っている仲間を発見したときだけ
  • 蘇生の呪文を使うのは、死んだ仲間を発見したときだけ
  • 沈黙の呪文を使うのは、呪文を唱える敵に対してだけ
  • 効果の打ち消しを使うのは、敵が強化呪文を使用しているときだけ

対象が一体なのか、グループなのか、全体なのかによっても変わります。「単体/強」攻撃と、「全体/弱」攻撃、どちらを選ぶか。相手の数が一体なら、単体攻撃を選んだ方が頭が良いということになります。

また、蘇生呪文であれば、複数の僧侶が一体に対して同時に使っても意味がありません。蘇生対象が二人いれば、別々に選ぶ必要があります

すべては無理にしてもある程度、こういった条件を見て行動を選ぶモンスターを定義できるような仕組みが欲しいのです。それを、内部思考プログラムというシナリオ制作者に見えない形ではなく、設定項目として、あまり複雑にならない程度に用意したい、という難しい願望があります。

『RPGツクールXP』なんかは、そのシンプルな例であろうかと思います。ただ、ちょっとでも難しい部分になるとスクリプト頼みになっています。

モンスターの思考をスクリプトで組み込むのは敷居が高そうという話

スクリプトと聞いただけで抵抗を感じてしまう人は多いと思います。今のところ、Desigeonはスクリプト採用には中立の立場です。何とも言えない。

実践レベルではスクリプトが使えた方が作業が簡単になる部分もたくさんある、というメリットがあるので、『RPGツクールXP』の方向性はとても良いと思うのです。

でも利用者に「超難しそう」、という印象を持たれてしまい、ツールから離れてしまっては意味がない。

Desigeonの場合、さしあたりフォーム入力で作れそうなところまで作って、それがうまく行ったらスクリプトも考える、というあたりが妥当ではないかと思っています。