開発環境が欲しいかもしれない

昨日はなんとなくアンケートにさささーっと答えてみたんだけど、何だかゲームブック関連でまともに何かを考えたのって久しぶりな気がします。

いずれ自分でも作品を書きたいとは思っているんですが、そのためにはまず簡単なスクリプトシステムが欲しいと思っている。作品の公開方法だとか、それを創土社に応募するかといったことはさておき、簡便化された製作環境でゲームブックを作ってみたいじゃないか。

ゲームブックの開発環境には、綿密なシナリオ設計(というより分岐設計)が必要であることに加えて、パラグラフのシャッフル機能であるとか、ある程度の仕変に応じられる一部差し替え前提の編集システムが欲しい。

で、以前作ったHTMLヘルプ作成スクリプトを改造して、HTMLヘルプ型ゲームブックを作成するスクリプトに変えようとしたことがあるのだ。HTMLを吐かせてオンライン公開も可能、クッキーによるパラメータ管理も可能、HTMLヘルプから一括印刷も可能というワクワクなゲームブック作成スクリプトを。

その当時、簡単なサンプルまでは作ったのだ。ブラウザから見たゲームは以下のように見える(画像はサムネイルですのでリンクを辿って拡大してください)。

この画像のポイントは以下の通り。

  • ルビ対応のブラウザとしてIEが推奨される
  • クッキーをオンにしておく必要がある
  • 能力値計算やアイテム増減などは自動処理だが、JavaScriptの知識が必要
  • 文字は大きめがデフォルト

制作方法は、理屈としては難しくない。階層型メモ帳を利用したPukiWikiという感じだ。PukiWikiをベースに我流の改造を施してある。たとえばルビなんかは「&ruby」と書くんじゃなくて、もうちょっと簡便な書式に置き換わっている。以下は上の画像にある文章を編集するときの画面だ。

リンクの埋め込みはPukiWikiと同じだ。文字をボールドにする機能、画像を埋め込む機能など、PukiWikiの基本機能はたいてい揃っている。紙に落とすときはスクリプトが自動で番地を割り当ててシャッフルしてくれる。これによって、ひとつのデータからデジタル出力も印刷用出力もできるわけだ。

けれどもこれ、結構壁が大きいですな。壁の一つは画面構成だ。たとえば、デジタルゲームブックで文字サイズや背景色を作者が指定するのはタブーだろう。プレイヤーが決めるべきことだ。

だから画面をカスタマイズできる作りにしなければならないんだけど、そのためにはゲームブック自身にスクリプトを埋め込んだり、画面カスタマイズ専用のページも用意しなくちゃならない。プレイヤーにはブラウザのクッキーをオンにしてもらう必要もある。そういった制御を含めて盛り込もうとすると作業量が多くなってしまう。

で結局、そういうオンライン向けの機能を作るために頑張るくらいなら、はじめからアウトプットを紙ベースに絞った方がマシじゃないか、とも思うのだ。最終目標は紙だから。

外部のゲームブック作成支援のフリーウェア群の存在もある。ゲームブックを作成するための道具は結構古くから公開されていたけれど、今のところしっくり来るものがなくて実用性に乏しいかなぁ、という感触を持っている。項目を整形して出力できる環境は欲しいところだ。さもなくばはじめからワードに書いた方がいいかもしれない。

まずは自分が何をしたいのか、そして何が足りないのか分析してからでないと開発には取り掛かれないなあと。そういえば紙媒体の本という奴は個人的に書いたことがない。サウンドノベルを作るのとは勝手が違うよなあ。