「うまのふん」をたくさん作ろうか

ニコニコ動画にあった「のび太ドラゴンクエスト」を見ていて思い出したことがある(動画自体はほとんど関係ない話)。

DQ4には「うまのふん」というなんの役にも立たないアイテムが登場する。金銭的価値もほとんどない。役に立たないのに、役に立たないことが分からないままゲームが進むので、つい捨てずにゲームを進めてしまった記憶がある。アイテムの所有欄は限られているので、無駄なアイテムはなるべく持たない方がいいのだが、捨てるべきか捨てざるべきか、悩むときはなるべく持っておくのがゲームのアイテムというものだ。二度と手に入らないかもしれないから。

なるほど、アイテムが役に立つか立たないかを判別する(情報収集したり判断させる)こともゲームかもしれないと。役に立たないアイテムは、プレイヤーを悩ませる効果を持つ場合があるってことだ。

紙くずでも錆びた剣でも石ころでもなんでもいいが、役に立たなそうな名前を与えて、でも捨てるに捨てられないゲームが作られたなら、たとえはじめからアイテムの正体が分かるゲームであっても、無駄にはならないなと。

ウィザードリィで「なまくらな剣」が出れば、プレイヤーは確実にそれを捨てるだろう。けれど、それはプレイヤーの経験によって、あるいは攻略本の資料によって判断を下しているだけのことだ。「うまのふん」の勘違いのように、役に立たなそうな名前を持っていても、本当に役に立たないという確証の持てないゲームだって、その気になれば作れるんだと思う。あるいは役に立たないなりに、何か興味をひく特性や属性を持っているとか。

そういう観点で作られたゲームにも楽しい作品があるかもしれない。