注目キーワード
近年になって多用されているネットの機能に「タグ」というものがあります。ウェブサイトの検索性を高めたり、参加者の共有感を高めたり、情報のベクトルを知るときに便利な道具みたいです。
以前から私は、タグについてゲームへの転用を考えていました。画面にキーワードを列挙するだけなら画像が要らず、言葉と数値のやりとりで遊ぶDesigeonに向いていると思います。
まだ試案の段階ですが、ぱっと見のイメージはこんなところです。試みに画面右にくっつけてみました。
ここでは街に表示していますが、施設画面・キャラクタ情報画面・キャンプ画面にも表示できていいと思います。やるなら、それぞれ別のキーワードを表示できるようにしたいです。
キーワードは浮かび上がらせるもの
キーワードは変化することを想定します。プレイヤーの状態やゲーム進行結果に応じて表示します。
キーワードは実行できてもできなくても良い
キーワード自体は、メニューとして実行できなくてもいいと思います。言葉がそこにあるだけでプレイヤーが何かを考える契機になるかもしれません。無意味な情報を置くことは避けるべきですが、そこに大衆的メッセージの含蓄を見込むことができる点は、ウェブ世界のタグシステムと同じです。
Desigeonではシナリオが大衆ということになります。社会の動きがシナリオ作者に握られているためです(ゲームをプレイヤーが操っているかのように“錯覚”させる工夫をすることとは別の問題です)。現実世界にも無意味なタグがたくさんあるように、表示キーワードの選抜は重要です。失敗すればプレイヤーにとって邪魔な文字の羅列になります。
キーワードを実行できる場合
表示するキーワードを実行できるようにすることも考えています。キーワードを実行する場合、対応するテキストを表示したり、アイテムであれば分類別のアイテムリストを表示したり、迷路のあるエリアを拡大した地図を表示する、などの機能が考えられます。
目的はいくつか考えられますが、私が想定しているのは、シナリオ作者がプレイヤーに「ここを見て欲しい」とか「たまにはこういうことも考えてみてはいかが」と意識を促すことです。
用途
例を列挙してみます。
- ゲームの簡易ヘルプとして利用
- シナリオの進行に応じて町の人が噂を変える
- 危険を察知してもらうためのキーワードを表示
- 定期的にアイテムの分類を表示して、重要性を意識してもらう
- 物語の背景をさりげなく説明する
- 特定のモンスター種への注意を喚起する
- 使われにくいコマンドの利点をアピールする
- 優秀な、あるいは低すぎて危険な能力値の存在に気づかせる
- 目に見えない病気ステートに冒されているとき、そのことをにおわせる
- 制作上の裏話をする
現実的な実装について
キーワード表示システムは、Desigeonに複雑な条件判定を行う仕組み、つまりイベントフローを編集する機能が備わった後で現実的になります。固定のキーワードを表示しても役に立たないのです。プレイヤーのゲーム進行や、アイテムの収集状況、能力値の変化状況に応じてプレイヤーに向けてメッセージを送るための仕組みなので、多様な条件判定が欠かせません。
本物のタグ利用
関連して、アイテム名やモンスター名にシナリオ作者が、あるいはゲームプレイヤーが「タグ」を割り振ることができても良いと思います。タグは普段、表示には使いませんが、用途はいろいろ考えられます。
例えば店の売買で分類に使えるかもしれません。あるいは、タグを付けておくことで実質的なゲームに影響を与えるかもしれません。ピックアップしたタグが、アイテムやモンスターの出現率に影響を与えるとか、です。
前述のキーワードシステムとの連携もアリだと思います。
メニューシステムの一形態という見方
上に書いたとおり、元ネタはタグにありますが中身は実質、メニュー定義の仕組みなので、メニューとして使ってもいいと思います。どのみちイベント定義ができないと作れない機能です。RPGツクールにあるようなイベント機能が実装されればメニューとして使うこともできますから、結果としてただのメニュー機能になるかもしれませんが、それはそれと思います。