ダンジョンクルセイダーズ2のエクストラ

そんなに前のゲームではないのですが、しばらく遊んでない感覚が。プレイ自体は当時、終わらせています。後日の編集。

ダンジョンクルセイダーズ2 ~永劫の楽土~ 通常版

ダンジョンクルセイダーズ2 ~永劫の楽土~ 通常版

エクストラダンジョンを突破して、シーン達成率が6割強でした。攻略サイトを見ないで普通にプレイしたらこんなものなんだろうか。けれど遊び続けたくなる内容ではありました。

スキルツリーシステム

以前に述べたが、世界樹の迷宮と同様のスキルツリーを採用しており、育成のために選択したスキルによって次の習得スキルが分岐していくルール。世界樹と違うのは、画面に綺麗な育成ツリーが示されているので、育成方針を考えながら進めやすいこと。

反面、操作性の問題があって……、これは過去に話したので割愛。今日は別のことを書こう。

小ネタや気づかされたこと

ウィザードリィの忍者

シノビ系モンスターについては、致死攻撃をしてくるのでウィザードリィの忍者がモデルだろう。上位の奴らは、どう見てもウィザードリィのマスターニンジャ、……より手強いんだからたちが悪い。

同じ3匹でも、ウィザードリィのフラック3匹に先制攻撃をくらった方がマシじゃないか。

敏捷度=胸の小さい順

貧乳ほど素早いんだって! ……能力値を見ると確かにそうなってる。

エロゲならではの設定だ。普通のRPGだと、胸のサイズで攻撃順を決められたらたまったもんじゃない。男はどうするの。短小ほど素早い?

これでもくらえ!

主人公の攻撃スキルですが、T&Tが元ネタですよねこの必殺技。

太陽と月

太陽を倒せば月が復活し、月を倒せば太陽が復活する。頭を使って両方を倒すこと。

CGと合わせて、ゲーム的に印象に残る設定だった。

2発まで無効

ターン内のあらゆる攻撃を、2発まで無効にするモンスターがいる。ゆえにダメージを与えるには、同じターン内に3発以上当てなければならない。だから5人パーティ中3人が欠けると百パーセント敗北する。

逃げる方が楽だったので、よく逃げていました。

耐性はSかS以外か

属性攻撃への抵抗力が重要なゲームだった。性能ランクはSからEまであるが、S以外は防御になっていないので、意識して防御するときはSに引き上げなければならない。

貧弱すぎて使いどころの少ないカバネについては、致死耐性が標準Sなら随分と使い勝手が違っていたように思う。このゲーム最凶の難関、シノビ系の致死攻撃に対抗できる数少ない戦力となったはず。

攻略サイトの偏り

攻略サイトを見てみました。イベントをこなして百パーセントにしました。

ウィキは全般、攻略性に偏りが感じられます。例えばアリオンの結束、ミリアのアンセムなどは事前情報がないと良さが伝わって来にくいスキルですが、習得には相当なSPを必要としており、先走って狙ってしまうと中盤までリスクが伴います。

攻略サイトだと上位スキルの優位性がアピールされすぎているので、それを見たプレイヤーが中盤まで無理をして、早期の結束やアンセムを狙って攻略のテンポよりもスキル効率を優先してしまう。すると、中盤までに形成されるべき攻略スタイルがプレイヤーに育たない気が。例えばアイテムを使ってしのぐとか、合成によって耐性を作るとか、自然にやる気にならないんじゃないかと。結束もアンセムもエクストラダンジョンクリアには不要なスキルで、偶然とるか、趣味のスキルだと思います。

蘇生アイテムや集団治療アイテムなどは高価ですが、一つでも持っていたら迷わず使うくらいの勇気をゲーム中盤あたりで会得すると随分と楽ができます。開発者はよくバランス調整して宝箱を置いてくれたと思います(敵が出す単体回復アイテムは多すぎですが)。私は攻略サイトを見ず、スキルを自然にとったせいか、作業感がなくてスムースにクリアしました。そのかわり、高価なアイテムはあまり残りませんでした。

キャラクタ育成面

アリオン

仲間全員の性能を上げる結束は主人公らしいスキルで、キャラゲーとしては良いアイデアだと思った。でも習得に時間がかかりすぎる。それよりスラッシュ系がいい。回復スキルはとらなかったので分からず。

エンデ

神様仏様エンデ様ということで硬かったなあ。忍者連合が出たときは、エンデがいないと全滅する。防御重視の場合、スキルは一切要らない。防御を固めて被ダメージが0ならそれでいい。あえて言うならヴァルキリーが便利で、これは比較的とりやすいから実用的。

ミリア

いわゆる僧侶だが、序盤は回復スキルが要らないゲームだろこれ。治療と回復はアイテムの方が便利だ。それよりホーリー系で序盤から終盤まで主力になれる。アンセムのツリーにSPを回すと回復量過多になり、ダメージ源が縮小し結果として攻略に苦労する印象。

グリシーヌ

主力魔法使い。ぐーりんゲームと言われるくらい圧倒的な攻略の要で、外すと戦力ダウン必至という。プレイ中はパーティ編成の自由が奪われて不満を感じたが、ウィザードリィのメイジだと考えるとわりと納得がいく。戦士より硬い魔法使いということで中衛あたりで使うことが多くて、そこは新鮮でした。

補助スキルが便利であることは後から知った。憶えたら確かに便利だった。補助スキル+集団3色+ノヴァが実用的。マナリンクは無理だし要らない。

ロゼ

防御力が低く足が遅いが、なぜか強くて頼れるという、不思議な戦士の形があった。軽戦士でも重騎士でもない、だけどどんどん強くなる白兵戦士。育成方針としては氷もしくは闇のスキル、そしてレックレスを磨いてMPを補う。それ以外のスキルは育てる余裕なし。MPが少ないのが痛い。

ジー

アーチャーだが、射程の概念がないので攻撃面での特徴はなかった。素早いので盗み・状態付与・アイテム専門に。警戒は損しない。

設定的スパイスが効いていていいキャラです(エロはさておき)。攻撃力はいらなかったと思います。小回りが利く便利屋というのは、多くのRPGで欠かせませんね。

カバネ

中盤まで使っていたが、ひ弱すぎて終盤は辛い。脅威に見える七刀は、威力が小さく属性攻撃なので使える相手が少ない。スカるので実質五刀。ロゼと同じくMPが少ない。開発者には用途を教えて欲しい。

シルヴィアとナーダ

終盤に加わるレベル1の追加キャラ。育てるエリアがない。育成を兼ねて別ストーリーを一章ぶん挿入するか、シルヴィアとナーダ専用のダンジョンを用意すれば使えたと思う。

終末スキルを求めると攻略がだいぶ遅れるんじゃないか。攻略サイトを見て進むならなおのこと、育てずさっさと先に進む選択をした方が利口のような気がいたします。

使えるメンバが限られる

カバネが貧弱で、シルヴィアとナーダは育っていない。ということで、中盤以降は5人パーティを6人の中から選抜するという場面が目立った。

ただ、DC2はダンジョンRPGでありながらキャラゲーでもあるので、私は使い勝手が偏るのはアリだと思っている。思い入れがどうなっていくか、の方が重要。その意味では……、うーん、とりわけ好きなキャラがいる訳じゃないんだよなあ。

主人公の人間的な部分に興味を向けないシルヴィアっていらないんじゃないか。仮にグリシーヌ級の性能があれば、不美人だろうが無愛想だろうが使うんだけど、未熟でショタ(主人公を軽んじる)設定があるんじゃ男は使う気になれんだろう。

アイテム収集面

神人石

文字通り神性能のアイテム。もともと活用されていなかった合成システムを完全に破壊するアイテム。どういう意図があってこのアイテムを作ったんだろう。合成を重ねて育成するゲームの理想はどこへ?

本編最後のダンジョンで、最初の戦いでいきなり入手して力が抜けた。

組み合わせ装備の意義

DC2には特定の3装備を組み合わせると、特殊な効果を発揮する組み合わせシステムがある。3つの組み合わせは自力で発見するか、ダンジョンに書かれているヒントから類推して見つける。

  • 組み合わせても発揮する効果が小さい
  • 序盤、組み合わせを伏せ字にして隠蔽する意味がない。隠さなければならないほど強力な物ではないし、組み合わせ装備の価値と使い方をプレイヤーに学習させるステップが抜けてしまう
  • 組み合わせを試す間もなく先に進むと、より強力なアイテムが手に入るので、試す必要がない。組み合わせを探すより先に進めた方が話が進む

結果、DC2の組み合わせ装備にはほとんど価値がない。

合成システムの意義
  • モンスターが強力なアイテムをドロップするなら、合成システムが要らない
  • モンスターを倒すことで強力なアイテムを合成できるようになるなら、合成システムの意図が理解できる

陳腐化の罠

合成システムと組み合わせシステムについては、アイデアは良いと感じるものの、ほとんど役に立っていない感じが悶々とさせてくれました。

でも、この手の数値バランス調整にはコストがかかるんですよね。大変なのは分かります。

能力値に定数をプラスする件

石によって能力値に定数をプラスするルールは巧くないように感じます。陳腐化が早くて、中盤までの石のすべてが空気になってしまって勿体ないったらない。たぶん石の95%くらいはゴミですよね。

攻撃石1の攻撃力5、体力石1のHP10程度上昇したところでどれほどのインパクトがあろうか。それよりも攻撃力+30%で上限+100といった締め方をした方がよい。攻撃石2を出すならアップ%アップは抑え、リミットを上げる。むしろアップ%は下げてもいいくらい。体力石も同様。

例えば攻撃石1が+75%で上限+50,攻撃石2が+50%で上限+100,攻撃石3が+25%で上限なし、という感じの設計はどうですかね。攻撃石2以降はクエスト報酬や宝箱で少量出し、増やしたいプレイヤーには合成で作ってもらう。モンスターがドロップするのは1だけで、1の売却額は二束三文にする。ゲーム的にはそれでバランスが取れるんじゃないかと。

神人石をレア扱いに

神人石の乱発は勿体ない。不得手プレイヤー救済用と見ても出現率が低いから、そういう目的はないだろうし。一個だけ出すといった制限を設けて確実にプレイヤーに渡す方が意義がある。その意味で、王者のベルトとちいさな靴の出し方は合点がいく。

神人石は合成にしても良かった。そして一人一個までしか装備できないとか。

素晴らしいところ

私が素晴らしいと感じたのは、石の画像をきちんと描いているところです。他の多くのRPGではアイテムがパラメータ化していて、剣だの薬だのの画像は記号的な表現に留まっていることが多いけど、あれだけある石が綺麗で、すべて違うCGを割り当てたことは、開発の視点から見てとても感動的でした。

あの画像は欲しいなあ。前に記事にしたけど多様な宝石画像は好きなのです。吸い出しても使えなければ無意味か。うーん。

ということで

この辺はDesigeon開発の参考に持っていきます(そこかよ)。