ときめきメモリアルの記憶

恋愛シミュレーションゲームの「ときめきメモリアル」を遊んだことがある。

このゲームは、主人公の男子高校生が、高校生活三年間を通じて自分を磨き、デートをしまくって、恋人を作るという目的がある。

そういえばこち亀に「どきどきメモリアル」が出てきたことを良く憶えてる。どきメモ。

ときメモといえば爆弾

このゲーム、私がいまだに凄いルールだなと思うのは、「爆弾」の概念があることだ。ときメモといえば爆弾。

「爆弾」というのは何かというと、知り合いの女の子をほったらかしにしておいた危険マークである。ときメモでは、ひとたび知り合いになってしまった女の子は、デートに誘わないと必ず嫉妬されてしまうのだ。

しばらくデートしないでいると、その子に「爆弾」が点灯して、さらに放っておくと「爆発」して、学校中に主人公の悪い噂が立つんである。すると、すべての女子から嫌われてしまうという。

嫉妬の爆弾を爆発させないよう、テキトーにすべての女の子とデートをしながら、着実に本命の少女を狙うという部分が、ゲームの柱となっている。凄まじいジゴロプレイゲームであることは、当時のプレイヤーはみんな気づいていた。

おそらく、開発者は女の子を口説きまくれる立場のイケメンである。日本中の男性ゲーマーたちが、イケメンの作ったナンパゲームを競って遊んだのだから、なんともおめでたい話である。くっそー。

常に女の子のことを考えている

そしてもう一つ驚きなのは、主人公が365日×三年間、毎日、常に勉学とスポーツと芸術とルックス向上とトークの上達に勤しみ、彼女を作るための生活を送ることである。

テストで良い成績を取る目的は女の子のため。運動会で勝つのも女の子に良いカッコ見せたいから。部活動も好きな子がいる部に入る。土日祝祭日は、デートスポットの調査か、デートの約束電話か、デートかを割り当てる。全員に誕生日プレゼントを送るゲームなので、全員の好みを調べておく。

まさに男性のカガミと言えよう。こんな男が日本にあと100人いたら少子化など解決である。

まぁ、彼女らの間で恐ろしいトークが繰り広げられるであろうことを想像したら、そんな檻の中のような羨ましい生活もせざるを得ないんだろうけど。

高慢少女がヒロイン

藤崎詩織という少女がメインヒロインだった。彼女、外観はかわいいのだが、あまりにも高い理想にくじけた男性プレイヤーは数知れず。異世界の価値観を持った女性だった。

彼女を口説くには、運動・全学力・芸術・外観すべてに秀でていなければならず、その上、音楽に誘うとクラシック以外の音にイチャモンを付けるというタカビーぶりである。

この詩織めっ、きさまに音楽を語る資格はねえっ!ジャイアンの歌でも聴いてろっ!

彼女の学業成績は学年トップだが、定期テストで彼女を抜かねばならない。そしてなかなかデートには来てもらえない。それなのに爆弾が炸裂するのだ。

こういう女性が日本を少子化に至らしめたに違いない。さっさと股開けコラ。

……おっとと、誰かが怒りにまかせてキーを叩いたようです。私じゃありません。

本日のまとめ

全ての女性は、知り合った全ての男性に嫉妬してください。そうすれば男も頑張るので魅力がアップ、人口が増えていきます。

男性は毎日、運動と勉強と芸術と外観とトークの鍛錬を怠らないこと。土日祝祭日はデートスポットの調査か、デートの予定を入れること。知り合った女性すべての電話番号と誕生日と好みを調べ、正しいプレゼントを贈ること。

そして国は少子化対策として、中高生に「ときめきメモリアル」を無料配布すべきです。

ちょっと心配なのは、女性の多くが勘違いして藤崎詩織を気取ることですね。そうなると、男性の大半が攻略をあきらめてしまう可能性があります。男性のほとんどはヒロイン以外で妥協するか、ヒロインに愛想を尽かしてるんで、よく考えてくださいね!