v1.60で追加した機能など

私の感覚ではえらく時間がかかりましたが、なんとかv1.60を上げました。そんなに劇的な機能が増えたわけではないですけれども。

一部、機能の使い道などを軽くお話しします。

変動能力値の変化に合わせたステート付与

変動能力値の変化に合わせてステートを付与する機能を追加したんですが、内容が以下のようになっています。

  • 変動能力値が最大値にあるときに付与するステートの指定
  • 変動能力値がゼロ以下にあるときに付与するステートの指定

使い道は思いつき次第ですが、たとえばMPがゼロになったら気絶するよ、とかそういうことに使う機能ですね。

これ、本当はもっと細かい制御ができると便利です。値がN以下、もしくはN以上のときに付与する、もしくは削除する、という機能にして、Nの部分と、付与/削除を使い分けられるならもっといろいろできそうです。(掲示板で以前、ご提案がありました)

ここは編集が煩雑になることを避けるため、上の2通りの設定にしてあります。

能力値とステートの相関パラドックス

能力値とステートの関係は本来、ステートが一方的に能力値に影響を与えることになっていて、その逆も許してしまうと「卵が先か鶏が先か」のパラドックスが生じてしまう。

能力値とステートが相互に連動すると、設定によっては無限ループに陥ります。これが怖くて、パフォーマンスにも影響を与えることだしこの機能、これまで避けてきたのですが、ずっと欲しい機能だったので、ようやく踏み切りました。

何かやばいことが起きたらレポートよろしく、ということで。

店の機能

先日、「店の取引通貨・商品変動・価格固定および比例」(http://d.hatena.ne.jp/kumashige/20090916/1253100018)という記事をお伝えしました。そのまんまの内容が入っています。

実はv1.60で一番やりたかったものが店の機能でした。といっても利用者の方は店の機能なんぞに目を向けていなかったでしょうから、私の興味が作らせたに過ぎません。

陳列内容を決める

新しいエディット方式では、陳列商品を一つ一つ追加していきます。追加した商品は、一つ売ると無くなるか、無限に売り続けるかを決めておきます。

以下は例です。「無限」と書かれているもの以外は、一つ買うと無くなります。

作業的には従来の機能を使った方が楽です。商品がなくなるウィザードリィっぽい商店を作りたい場合は、今回の機能を利用します。

陳列順を決める

以下では同じエディット画面で、陳列アイテムが切り替わっていくルールを指示しています。

複数のアイテムを記述している行については、左のアイテムをまず陳列し、買うと右のものが出てきます。この場合、最初に並ぶ商品は、やくそう・ショートソード・レザーアーマー・バックラー・ふっかつのみずの5種です。

そして買うたびに商品が替わります。ショートソードを買うとショートソードが消えてロングソードが買えるようになり、ロングソードを買うとロングソードが消えてグレートソードが商品に出現します。同様に、アーマーとシールドも切り替わっていきます。これらは一個買うと無くなります。

「マックスポーション」は「ふっかつのみず」を買うことで出現しますが、一度出現すると無限に買えます。

最後の「ほのおのまもり」については3つの終了条件を指定しています。ここでは「002,003,004」エントリの終了が条件なので、2・3・4行目の終わり、グレートソード・プレートメイル・ヒーターシールドを買い終わると出現します。

買うたびに値段が変わる

商品価格に「ax+b(x=過去の購入回数)」を加算する機能。

まず定額制について。商品価格がゼロ%で、aの部分がゼロなら、bだけが残りますから百円ショップになります。

比例制の効果については、実際のゲームで体感してみるとよく分かります。ポンポンと気安くアイテムを買っていたら、予想以上に早く資金が枯渇する、という状態を作り出すことができます。

たとえば、1円のアイテムが、買うたびに1円ずつ値上がりする場合を考えてみます。

もし百円を持っていたら、直感的には百個のアイテムが買えると思いますよね。

ところがプラス1円ルールがあると、百円では13個しか買えません。プラス2円ルールなら10個です。

後半、持ち金がインフレしやすいゲームで、薬草などの安いアイテムにこのルールを適用すると、浪費に慎重になります。最初1ゴールドの薬草が今や!みたいな。薬草がプレートメイルの下取り価格より高いよどうしよう!なんて。

これと、先に挙げた商品の出現順設定を混ぜると、えらく考えさせられる買い物になりますよね。

元ネタ

元ネタがアダルトゲームで恐縮ですが、戦国ランスのブルーペット取引が引き金になっています。というより、上の例を見ただけで分かる人には一発で分かりますね。

ところで、戦国ランスは傑作だと思います。女性には勧められませんがね!

買い控えが起こる問題

上記のショッピングゲームを店に導入した場合、対策が必要だと感じた問題があります。

比例の価格制を入れてしまうと、プレイヤー判断による「買い控え」が発生しやすくなると思います。

この問題については今回の機能紹介のテーマからずれるので、詳細を割愛させていただきます。

セーブデータとの整合問題

編集システム的に難しい問題を抱えていて、それについてもいろいろ書いたのですが、話がつまらなくなってしまったので、割愛させていただきます。機会があればご紹介します。

ドラッグ&ドロップで商品の並び順を変更できる

ドラッグ&ドロップで商品の並び順を変更できる点を書きそびれました。