熱きダメージ計算を見て
私の目に留まったのは以下。
- 序盤と終盤のレベルアップの重みの差
- 武器と防具をどう威力に反映させるか
- 通常攻撃と魔法攻撃で、計算が違う場合の影響
- 「防御>攻撃」だった場合に小ダメージを発生させるか
- クリティカルダメージの効果は、防御力無視にとどめるか、追加ダメージを付加するか
- 属性と無属性が混在する場合の難しさ
- モンスター出現数にものをいわせると、攻撃防御の高低を超えたところで遊べる
(テーマや意見を部分的に抜き出しているだけ。解決策などは元スレッドで示されている場合あり)
序盤と終盤のレベルアップの重みの差
ダメージを計算するとき、「A.攻撃」と「B.防御」を引き算でやるか、割り算でやるかということが話に上っている。ドラゴンクエストが引き算らしい。
A−Bでやると、序盤の1ポイントの重みが大きい。終盤はダメージが1増えたところでほとんど意味がない。ドラクエは、1レベルあたりの能力値アップ幅がゲームを通じてあまり変わらないので、終盤戦士のレベルアップの価値が落ちる。
A÷Bの方式なら、ゲームを通じて成長のバランスを保ちやすい、という話だと思う。
武器と防具をどう威力に反映させるか
ダメージ計算は「素手+武器攻撃力」で本当にいいのか。
強力な武器を、50レベルのキャラクタが使っても、1レベルのキャラクタが使っても、攻撃力の上昇幅が同じになってしまう。(玄人にとってはちょうどいいかもしれないが、素人が使った場合、ダメージの大半を武器の性能が占めることになり、不自然である、ということだと思う)
ロマンシング・サガが解決できる計算式を示している。
通常攻撃と魔法攻撃で、計算が違う場合の影響
殴る攻撃が「攻撃−防御」で、魔法攻撃が「魔力÷抵抗」だと、序盤と終盤で両者のバランスがかわり、片方に偏る傾向がある。後になるほどストレングスの上昇に価値がなくなる殴り攻撃は、ゲームが進むにつれて徐々に使われなくなる傾向があり、魔法に頼ることが多くなる。
クリティカルダメージの効果は防御力無視か
クリティカルのダメージの効果は、防御力無視なのか、N倍ダメージなのか、首切りなのか。防御力無視がいい、という意見。
モンスター出現数にものをいわせると、攻撃防御の高低を超えたところで遊べる
ウィザードリィには、防御力が皆無で数にものを言わせたモンスター群が出現する。このタイプの敵は、殴っても倒せるが、きりがない。だから呪文で対処することが有効な戦い方になる。(この場合は、攻撃と防御の計算概念がどうでもよくなる、ということだと思う)
所感
……まあ、目的なく攻撃力防御力にのみ言及して語ったところで、なんの結論もないです。こうして記事にするようなことではないかもしれない。私は、クリティカルヒットはドラゴンクエストのようにN倍ダメージが好きですが、そういう主張をあらゆるゲームに適用できるわけがない。
ただ、ソフトウェアは細かい部品から成り立っているのも事実です。とくにDesigeonのようなソフトでは、各機能の詳細について考えるとき、さまざまなパターンを想定しながら作る必要があるのです。その意味で、ある部分にスポットを当てて設計する、ということを繰り返してみるのもいいものです。楽しさもありますし。
以下は個別に感じたこと。
- 序盤と終盤のレベルアップの重みの差
- 一番なんでもアリだと思った部分。計算式はなんでもいい。レベルも3レベルでストップしてもいいし、一万レベルをクリア基準にしたっていい。気にせず面白いゲームは作れそうな気がします
- 武器と防具をどう威力に反映させるか
- 通常攻撃と魔法攻撃で、計算が違う場合の影響
- とても難しい命題です。さまざまなコマンド(攻撃・魔法・必殺技など)のバランスを保つ、というのは自由度を増すほど実現は難しい。クリアレベルまでは可能だと思いますが、ヤリコミの水準になると、これを達成しているゲームは皆無だと思います
- 世界樹はかなりイイ線行ってます。ただ、あれはレベルの上限が低いので、「コマンドの威力に差が出るところまで成長させない」だけだと思います。これも一手ですね
- 「防御>攻撃」だった場合に小ダメージを発生させるか
- クリティカルヒットの効果は防御力無視か
- 属性と無属性が混在する場合の難しさ
- そもそも炎とか氷とかいったような、属性の概念があんまり好きじゃなかったりして。属性は2種類くらいでいいかな
- 私は万能攻撃は好きではありません
- モンスター出現数にものをいわせると、攻撃防御の高低を超えたところで遊べる
- ウィズの特徴ですね。昆虫の表現なんかには一番いい。攻撃防御の戦術ではなく、数減らしの戦術。他ゲームでも表現していることは多いですが、ウィザードリィほど絶望的な数は表現できません
Desigeonの威力計算で足りないと思っている機能
現在、威力計算について、私が足りないと思っている機能は二点。
- ある確率で会心の一撃(クリティカルダメージ)が発生するオプション
- 威力を二組指定して、大きい方(または小さい方)を適用するオプション
前者は説明いらない。普通にあっていい。
後者は応用のしがいがある。思いつく使い方は二点。
ドラゴンクエストの「防御>攻撃だった場合のダメージ0か1」
DQは、対象の防御力が大きすぎるとダメージが0か1になる。メタルスライムをたまに倒せる理由の一つには、この仕様がある。
Desigeonの場合、威力を二つ指定できないと、これは実現できないのだ。
値と割合、どちらか大きい方を適用する回復アイテム
たとえばHPが成長するゲームで、序盤で手に入る治療アイテム「薬草」を、終盤まで役に立たせるにはどうしたらいいか。
序盤は20ポイント回復することにして、HPがふくらむ終盤は30%回復することにしよう。そうすれば、終盤でも使い回せるアイテムになるかもしれない。
最大HPに対し30%の計算結果と、20を比較して、大きい方を自動的に適用する設定になっていれば、これが実現できる。
こちらの方は現在のバージョンでも工夫すれば作れますが、能力値が増えていきますね。
追加
私の思いつきで追加。
- ダメージを与えたとき、相手のHPがわずかだけ残ってしまうと悔しい
- 武器や防具の性能変更コマンド(エンチャントとか)をあまり見ない
- ある分類の武器や防具に習熟していく機能をあまり見ない
- 戦士が素手で殴るときには「あちょーっ」って言わせたい