勝負にならぬ試合

WBCの第一戦と第二戦。

  • 3月3日 日本 18-2 中国
  • 3月4日 日本 14-3 台湾

勝負にならない……。

日本が猛打で点を取っているというより、相手の守備が下手なことが印象強く残った。はっきり言って、中国と台湾は去年の巨人よりも弱いと思う。

逆に、日本の高校野球以上における攻守バランスの良さを実感する。攻撃は最大の防御とはよく言われることだが、野球においてもしばし有効な考え方であるため守りは軽視されがちである。

しかし実際には、守備の下手な(いわばザルの守備)は“締まりのない”試合になることが多く、観衆を興ざめさせる原因になる。いくら攻撃力があっても見た目が悪ければ盛り上がりに欠け、結果として野球に興味を持つ人が増えづらくなる。それが業界の体力を奪い、選手の育成を阻む遠因になる……、と強引に記述してみたが、実際に守備を軽視する集団に栄光は巡ってこないと私はずっと思ってきた。

中国、台湾の人的資源の貧弱さはこのあたりにあるような気がする。一部に素晴らしい選手がいることは認めるが、日本のウィンタースポーツと同様、一部の異常な努力家や突発的に生じる天才に頼るばかりでバックグラウンドを軽視し、後継が育たない環境を放置しているのではあるまいか。もしくは大艦巨砲を重視する人が多いなど。

韓国についても注目したいところ。


さて二日目の試合は日本にもちょっと大きめのミスがある。前日の上原被弾はどうでもいいと思っていたが、台湾戦の中盤に登場した小林の乱調はちょっと残念だ。一失点のまますんなりコールドに向かって欲しかったのだが画竜点睛を欠く結果となり、快調が続く日本の中ではかなり悪い印象を持ってしまった。心配だ。調整は利くのだろうか?米国戦では登板を避けることを考えた方がいい。

この他、松中のHRやイチローの打点がないことを気にする日テレアナウンサーの言葉があったが、こちらはどうでもいい項目である。イチローは先頭打者であり打点が問題となる位置にいない。それよりも素晴らしい走塁を見せたことの方が重要である。松中は、自ら“つなぐ野球”を目指すことを明言しており、その役割は果たせている。全体として選手はそれぞれの個性を発揮していると感じる。

韓国戦も、よもや負けることはないとは思うが、普通に戦って普通に勝って欲しい。スマートな継投や代打策は不要。押せるときは押し切る戦法の方がいい。よろしくお願いします王さん!

…と、久しぶりの野球ネタということで駄文連ねてしまった也……。