エネミーのコマンド選択率を表示
シナリオ作者向けの機能として、エネミーのコマンド選択率を表示する機能を作ってみた。
そして、エネミーの戦術はリセット。すべてのコマンド選択比率を「1:1:……:1」に変更した。これで間違いなく敵はバカになった。特にPCクローンなんて見るも無惨な戦術を見せてくると思う。
バカに戻すのは簡単ですな。
エネミーの行動が把握しやすい分、安心して作れるとは思います。ただ、頭の良いモンスターを作ろうと複雑怪奇な設定を目論んだりすると、一生作り終わらないかもしれませんな。シンプルに、モンスターの役割を割り切って使い分ける気がないと、コマンド条件の設定は使いづらいだろうなと。
とりあえず、コマンドの選択率の話。
難しいところ
難しいのはここから。プログラムは簡単だが設定には慣れが必要だ。
画像を見た人は、難しそうな部分に気づいたかもしれない。
コマンド単位では確率が等しくても、対象別にすると確率に差が出る
問
仲間のうち何名かのHPが減りすぎて危険!ということで、致命傷を負っている仲間に回復呪文をかけたい。手持ちの回復呪文は二つ。
- 仲間全体を小回復
- 仲間一体を大回復
どちらの優先度をどう補正する?
こういう事例の場合に、単純に選択の優先度を3倍とかやると、全体呪文は確かに3倍になるが、個別呪文の方は個割されるため、思ったより増えない(対象者の数による)。結果、全体呪文ばかり重んじられることになる。そこまで踏まえて調整しなければバランスが取れない。
HPが減りすぎの奴がいたら、回復呪文を「即使う」設定もできるので、その辺は戦術デザインにもよる。
いずれにせよ、曖昧な確率指定による戦術構成は難しい。「条件を満たしたらすぐ使う」形の作戦に向いてる。
もう一つの手も
対象者の数に応じて割り算なんかしないで、組み合わせごとに等価にしてしまう手もある。対象者の数による「割り算」は、わざわざあとから私が補正プログラムを掛けた結果なのだ。その処理を抜いてしまえば、すべてのコマンドと対象の組み合わせに等しく率が行き渡る。
その手もあるんだけど、相手の数によっては、コマンドの選択率にとんでもない差がついてしまう。こんな感じで。
ランダムで一体を対象にするコマンド(この例だとHP回復)がとてつもなく優遇されてしまい、やっぱり調整が大変になる。とくに、デフォルトの設定が使い物にならないというのが終わってる気がする。最初のターンから7割近い確率でHP回復なんかしてどうするんだ。
回復呪文なんかは、HPが減っていない仲間には使わないようにする条件の設定は必須になると思う。使わない相手を増やせば、必要な一人に対して率が集中する。
旧戦術について
他に何かいい方法ないかのう。
一応、旧戦術に戻すのはいつでもできるんだけど、今後新しく追加するコマンドは旧戦術に組み込まれていないわけで、戻したところでどこまで役立つかは分からない。どのみち、コマンドやステートの機能を豊富にするほど間抜けな行動をとる可能性が高くなることは目に見えている。
ということで、こんな感じで考えております。