コマンドの自動実行について補足

補足マニュアルへの準備ということで補足説明します。v1.47で追加したコマンド機能は、戦闘画面やメッセージの調整に向けた仕込みのつもりです(しかし、肝心の戦闘画面およびメッセージの調整がいつになるのか……神のみぞ知る)。

戦闘向けに、コマンドを自動で実行する機能を作りました。コマンド設定画面から「入力条件」にて、実行するタイミングを指定します。指定したタイミングで、自動的にコマンドが発動するようになります。しかしメッセージに工夫がないので、どこまで役に立つかは分かりません。

選べるタイミングは以下の通りです。

  • 戦闘開始時(先制/不意打ち判定直後)
  • 戦闘終了時(勝利/逃走時、報酬を受け取る前)
  • 毎ターン自動実行
  • ステートが付与または削除されたキャラクタに対する自動発動
  • ステートが付与または削除されたときに自動発動
  • ステートを付与または削除をしてきたキャラクタを対象として自動発動

「付与または削除」の部分は、シナリオ作者が選びます。

設定項目

コマンド設定画面の「入力条件」カテゴリに、「使える場面」という項目があります。これまで戦時か平時かを指定していた場所ですが、そこに自動実行の選択肢を追加しました。

自動実行する設定では発動率を指定します。ここには「必ず実行する」か能力値を指定します。ここで指定する率は、普通のコマンドでも判定する「自発的な発動判定」とは別です。率のチェックに失敗すると、何のメッセージもなく、ただ起動しないだけ(発動判定に入らない)です。これ以降の発動判定は他のコマンドと同じです。

共通の規則

どの設定を選んでも以下のルールは共通しています。

  • 戦時にのみ発動する
  • 手入力して使うことはできない
  • エネミーのコマンド使用条件は無効(回数は有効)
  • コマンドの各種条件および消費はすべて有効。射程内に対象者がいない場合は発動しない
  • 単体およびエネミー側グループを対象とするコマンドでは、射程内の対象からランダムで対象者を選ぶ
  • 無限ループのチェックをしていないので注意。設定によってはターン内で無限にコマンドを使えてしまう

ステート付与削除による発動コマンドの規則

以下、ステートを付与または削除をトリガとして発動するコマンドに関する、共通の規則です。

  • 付与または削除を要求した個数回、コマンドを発動する(最大一回にするオプションがあります)
  • 自動発動する場面は以下に限る
    • 攻撃回復系コマンドの付与/削除時(付随で追加/削除するステートには反応しない、のですがこれ、反応するようにしたいです)
    • 自己付与ステート付与時
  • 自動発動するタイミングは、付与/削除元のコマンドを完全に終えた直後

アイテム使用コマンドで選ぶアイテムの規則

アイテム使用コマンドを自動発動すると、候補となるアイテムからランダムで使うアイテムを選びます。欄の数をもとに等しい確率で選びます。例えばアイテム欄に「薬草×5」「毒消し草×2」の二つがある場合、薬草と毒消し草から五分五分で選びます。装備アイテムを含む場合でも、荷物アイテムとセットにして一つを選びます。

意図や使い道

以下、個別に事例を挙げてみます。ステートをトリガとする起動では、条件と対象の微妙な違いにご注意下さい。

戦闘開始時(先制/不意打ち判定直後)

不意打ちの後に実行するので、例えば不意打ちを一部打ち消すコマンドを使うことができます。オプションで「行動不能でも発動」させることができますから、不意打ちで動けないキャラクタも使えます。

この機能を使って、先んじて戦闘を終わらせる使い方は想定していません。1ターン目の入力を行う前に片側が全滅したときの動作は未確認です。想定しているイメージは、先に挙げた不意打ち打ち消しのほか、「先行防御」「敵の弱体化」のようなおとなしめのコマンドです。

戦闘終了時(勝利/逃走時、報酬を受け取る前)

勝敗が決して、エネミー側パーティがいなくなった直後に発動します。PC側が逃走しても同じですが、逃走ステートは付与した後です。敵に対するコマンドは無効です。

世界樹の迷宮」には戦闘後にパーティ全員のHPを若干量、オートで回復させるスキルがありました。それをモデルにしています。

毎ターン自動実行

毎ターン自動で実行します。速度の扱いは手入力コマンドと同じです。使い道はいろいろ思いつきそうなので割愛します。

ステートが付与または削除されたキャラクタに対する自動発動

二つイメージしていました。ひとつは、ファイナルファンタジーシリーズの「オート回復」(だったかな)のように、攻撃を受けた仲間に、自動的に回復コマンドを使うイメージです。

もう一つは、「世界樹の迷宮」に出てくるチェイス系スキルです。チェイス系スキルは、仲間が属性攻撃をしたら、それに合わせて戦士が同じ敵を同じ属性で殴る、という機能でした。ただし違いがあって、チェイススキルは元の攻撃が一発命中するごとに追従攻撃が発動する仕組みになっていましたが、Desigeonの追従発動は元のコマンドが完全に終わってからです。諸事情によりそうしました。

ステートが付与または削除されたときに自動発動

自分が何かされたときにコマンドを使います。敵全体に対するカウンターにも使えますが、元のコマンドが完全に終わらないと発動しません。

自己付与ステートによって同ターン連続稼働が可能です。無限ループのチェックはしておりませんのでご注意を。メッセージを抑制した状態(オプションでコマンドのメッセージをオフにできます)で無限ループさせると、メモリを一気に食いつぶして不正落ちすると思います(これはアプリ的にダメですな)。

死亡からの回復時には発動しません。

ステートを付与または削除をしてきたキャラクタを対象として自動発動

殴ってきた奴を殴り返す、みたいな。他ゲームのカウンターと同じになるかは分かりませんが、それっぽい機能を作ってみました。カウンターといっても、元のコマンドが最後まで終わらないと発動しませんのでご注意下さい。

この指定をしたコマンドでは、必須の設定にある「対象」を無視します。

射程は有効です。射程外の敵には反撃しません。また、死亡からの回復時には発動しません。

ドラゴンクエスト3」の「マホカンタ」は作れません。マホカンタは、受けた呪文を敵に返す機能でしたが、Desigeonには指定コマンドを使う機能しかありません。

あきらめたもの

上を作って考えた結果、パルプンテ・マハマン・マホカンタはいったんあきらめることにしました。

前述の通り、ステートをトリガとして自動発動するコマンドについては、「死亡からの回復時には発動しない」という、ちょっと勿体ない規則があります。本当は、生き返った瞬間になんか撃ちたいぜ!って気持ちがあったのですが、これはいったんあきらめました。これは将来、何とかするかもしれませんが、どのみち、今回の仕様は暫定ということでお願いします。