世界樹の迷宮2で幾つか分かったこと

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現在、四階まで進んでおり五階を探す途中であります。幾たびかの敗戦を経て、はじめて倒せるFOEを見つけました。前作で初めて全滅したのは私、第三層の終わり頃でしたので、ずいぶんと難しくなった印象です。

リロード対策は不要

まず迷宮内のセーブ機能について。ロード直後にセーブデータが消える旨、説明書に書かれておりました。迷宮セーブ直後に電源を落とし、ロード直後にデータが消える仕様になっているので、リロード対策は不要でした。

なるほど、この手を使ってきましたか。DSにクイックセーブ機能は必要だが、世界樹の迷宮のようなゲームではウィザードリィのようにリロード作業ゲームになる恐れがある。まさか本当にデータを消してくるとは。

DSならではですな。PCでやるとセーブデータをファイル単位でバックアップされてしまうので、別の対策が必要になって扱いにくい。自作品(Desigeon)でも類似の選択機能を検討したことはあるが、今のところ保留にしてある。

Masterの称号はいい感じ

スキルが最大になるとスキル欄に「★Master」と表示される。こういう褒め言葉は気持ちいい。MAXとマスターでは愛の大きさが違う。あれ、前回もマスターでしたっけ。

FOEが、触れるミスの許されない障害物になった

前作と違い、序盤のFOEには勝てない。勝てる相手もいるみたいだが、ここはたぶん難易度が上昇したとこ。勝てる相手はあまり多くなくて、勝てる相手かどうかは戦ってみるまで判別しづらい。今回の仕様下で、前作と同程度のプレイヤーにFOE挑戦を課すのは酷なレベルだと思う。

そして何より、FOEの報酬が実質ゼロである。まず経験値がゼロであることに驚いた。前作はどうだっけ。前作の経験値については確か、一般モンスターに比べると色つきでもらえたような。一部を除いて。なぜこの仕様になったんだろう。何か意味があるんだろうか。

そしてアイテムについては、報酬スキルを持っていないせいか本当にろくなのが出ない。何も貰えないことが大半だ。

とにかく序盤のFOEは、ハイリスクローリターンを承知で配置してあるようだ。その結果、序盤のFOEは「必死に打破する存在」から「触れてはいけない障害物」になった。手強いモンスターではなく、通行を遮るパズルピース、動く地雷になった。私はこれを「逆チクタクバンバン」仕様と呼ぶことにしよう。

リサレクションが習得容易になった

一撃でキャラクタのHPを0にするモンスターが出るようになった。先制率を有利にするスキルは習得していないので、蘇生スキルが必須だ。蘇生アイテムは高価すぎて手が出ない。

ということで、メディック習得の「リサレクション」スキルが序盤から習得できる。

追加されたジョブ「ドクトルマグス」がいるとこの辺、変わってくるんだろうか。

キャラクタの名前変更に金がかかる

キャラクタの名前変更には1000エンかかるらしい。ここにリスクを乗せるということは、おそらく後半、キャラクタ名に何か意味(ゲーム性など)が出てくるんだろう。

LRはマップの切り替えに換わり、カニ歩きに

LRボタンはカニ歩き操作になった。前作は地図のフロア切り替えが割り当てられていたが、後半はよく使った操作なので微妙なところ。私はカニ歩きが欲しいと思ったことはないが、使ってみるとそこそこ便利なようだ。

資源は収穫方針が二極化

三種ある天然資源については、収穫の方針を二極化させたようだ。

  1. 収穫をほとんど意識させない
  2. 収穫チームを組ませて繰り返し収穫作業させる

まだ序盤だが、一フロアごとに一種ずつしか登場せず回収量が減っているため、収穫スキル三種にボーナスを割り振る旨みが小さい。となれば、プレイヤーが収穫スキルを軽視するのは自然の流れだ。戦力にボーナスを割いてもらおうという開発側の方針なのかもしれない。

あるいは収穫専用チームを育て、金を稼ぐ方針に特化するか、どちらかだろう。収穫ゲームの場合は面倒くさい作業になるし、戦力が低下した状態で「乗り切る」遊び方をするわけで、ほとんどのプレイヤーは収穫を意識しない方を選んだのでは。

それともみんな三種のレンジャーを用意して、護衛四名+レンジャー一名でレンジャーを切り替えつつ三つのフロアを巡るのだろうか。日が切り替わるごとに。

労多く益少なくつまんない遊びに見えるから、今のところ私に収穫巡りは無理。前作では私、メインの五人に3種×2を分散して振り分けておりましたが、今作では厳しい。戦力アップにボーナスをつぎ込んでます。ただ、全体として収入が少ないので、一階の草花だけ毎日とりに行っております。

金不足は進んでいる印象

復活の資金、帰還アイテムを買う資金、宿に泊まる資金。ちょっと操作をミスして稼げないうちにキャラクタが行動不能になってしまうと、資金がどこかで不足してしまう。これは前作にもあった。様々な要件を考慮すると、前作に比べて収入が減っている傾向はあるように感じられる。

一階ではゲームが頓挫しない程度に稼げる。本当に金がないときは一階で金稼ぎ。

消費TPが上がり、スキルの集中を拒絶するようになった

スキルのレベルが上がるごとに消費TPが激増する。そのかわり、1レベルあたりの効果が高まっている印象がある。

たぶん、前作のキュアのように、後半廃れてしまうスキルを救済するためにそうしたんだろう。あるいは、1レベルあたりのインパクトを強めたかったか……。

軽々に攻撃用のスキルをレベルアップさせてしまうと、TP不足でほとんど使えなくなってしまう。だからダメージ系スキルは1レベルで様子見。スキルアップするのは地味なところから。これを間違えると、TP不足を招いて通常攻撃専用のキャラクタと化してしまう……

ゲームバランスは悪くない

世界樹の迷宮として、ゲームバランスは悪くない。

今のところ、ゲームは大崩してない。厳しいシチュエーションでも、必ず抜け穴が用意されてる。ゲームオーバーになるのは、何も考えずに歩いたときや、操作ミスしたときだけ。金不足も一階で稼げば最低限は稼げる。

今回は難易度が上がる一方、スキルの価値が平均化されたので、どれを選んでも失敗が少なくなるようになっている印象。どれを選んでも有利不利に差が出にくくなった、と捉えるなら、市販ゲームとしては成功しているのかもしれない。

ただ私には、「先に進みたいだろ?強くなりたいだろ?やって見せろよ」というメッセージ性がずいぶんと失われているように見える。ただ単に「おまえには来て欲しくない」と言わんばかりの障害物を並べて、プレイヤーに貧乏根性を課しただけのような気がしてならない。夢がちらつかない。

今のところ、まだ進める気力はあるけれど、長丁場を前提としている割に、モチベーションはそれほど上がらない。理由は細かいところに分散している。

序盤を見る限りでは、ただの高難易度ゲームに近づいた感じが。ちょっとやって手応えを感じたら、もうそれでお腹いっぱいになって忘れていいかもしれない。それは満足の現れなのかもしれないし、単調な高難易度に飽きただけなのかもしれない。