『世界樹の迷宮』で印象的だったこと

Desigeon開発向けの記録として、『世界樹の迷宮』で印象的だったことについて残す。

  1. 戦闘中にFOEが割り込んでくる
  2. 理不尽に思える実力差の効果
  3. 成長のテンポが早く、成長効果が高い
  4. 単調で行動選択肢の少ないモンスター
  5. 戦闘終了時に得られる条件アイテム

(他に何かあったかなあ。思いついたら追加する)

1.FOEが割り込んでくる

FOEのように、迷路内を徘徊するモンスターについては、『ルナティックドーン』シリーズで経験済みだった。

だけど、戦闘中にもこれらが移動して、プレイヤーとの所在地が一致すると戦闘に割り込んで来るという機能は初体験だった。

2.理不尽に思える実力差の効果

世界樹の迷宮』のプレイヤーキャラクタ側の最大ヒットポイントは500くらい。ブレスに対する抵抗(炎とか、氷とかいったコンピュータRPGの典型的な属性防御)は通常、ほとんど備えない。

一方で、イベントモンスターのブレスダメージは、最大で2000を超える。

世界樹の迷宮』では、イベント戦の最初の一ターンでわざとこのブレスを使用する仕組みにしてあり(プレイヤーは、見たことのないダメージを目にしてゲームオーバーになる)、プレイヤーを唖然とさせる心理的な効果を持ち込んでいる。

ほとんどの現代ゲームでこれをやられると、「理不尽」のレッテルを貼られてただのクソゲーに成り下がるんだけど、『世界樹の迷宮』では必ずしもそうは感じない。挑戦とか、オマケとかいう位置づけのエリアを設けた制作者側の意図が、事前によく伝わってくる仕組みになっているためだ。あまり押しつけがましくない。

手持ちの全キャラクタが最高レベルに達していて「負けるはずがない」と踏んでいたプレイヤーは、この圧倒的な敗北感を背に、再戦のチャレンジ精神を燃え上がらせる。

そこから戦術を研究し、パーティを再編成し、防御用のアイテムを探し始める。「極めプレイ」への入り口になるわけだ。実際には、攻略サイトを見て対策を講じてしまう人がほとんどなのだが、攻略サイトを見ただけでも、対策がいかに大変なコトであるかを実感して悩む。

試行錯誤している時点で、プレイヤーはゲームにハマっているのだ。

理不尽な実力差も使い方次第という印象を受けた。

3.成長のテンポが早く、成長効果が高い

世界樹の迷宮』は経験値稼ぎゲーム、作業ゲームである。

ところが、普通に遊ぶ限りはキャラクタの成長が速いため、それほど苦に感じない。昔の「経験値稼ぎ」のイメージとはちょっと違う手応えを感じた。

さらに、『世界樹の迷宮』ではレベルアップ後に、キャラクタのスキルを選択して上昇させるという「楽しみ」が待っている。これは、(Desigeonの『かわいそうな王』のような)能力値の振り分けとはちょっと異なる。もっと直接的で、分かりやすいアップグレードである。

手元の作業感を苦痛に感じることも確かにある。一方では、五分後の成長が楽しみで、つい長時間遊んでしまうことも多かった。

4.単調で行動選択肢の少ないモンスター

  1. 世界樹の迷宮』のモンスターは、モンスターごとにとる行動が違う
  2. 世界樹の迷宮』のモンスターは、戦闘時における行動の選択肢が少ない。3〜5通りくらいしかない
  3. 世界樹の迷宮』のモンスターは、種類があまり多くない

出会うまでまるで敵の行動が分からない新鮮さがある。一方では、すでに見知っているモンスターと何度も戦うことになって飽きる。

上記1と2の方針でシナリオ編成する場合、モンスターの種類数を増やすと新鮮な経験が多くなり単調さを減らすことができるんじゃないか。

5.戦闘終了時に得られる条件アイテム

これは過去に、掲示板に投稿した記事があるのでそのリンクのみ(作文サボり)。他人には分かりづらいのですが。

http://www.noelnet.org/kuma/bbs/pforum.php?mode=all&num=51

要は、モンスターの倒し方によって得られるアイテムを変えられるようにすると面白そうですね、って話。