熱きダメージ計算を見て2

以前話題にした内容に追加です。

以下の話にも注目しました。

  • 攻撃が当たらないとイライラする
  • 同じ対象に連続で攻撃するか、されると回避率が下がる
  • AC制はダメージ緩衝と回避を分けられない
  • 攻撃を当てたもの勝ちと、HPを削ったもの勝ち
  • 最近の日本製コンピュータRPGは命中するのが当たり前というものが多い
  • アルティマニアは限度を知らない

攻撃が当たらないとイライラする

RPGの戦闘では、こちらの攻撃が当たらないとイライラする。

日本のゲームだとそう感じることが多いみたい。

同じ対象に連続で攻撃するか、されると回避率が下がる

これはたぶん、同じターンに同時攻撃されたら回避しづらくなるというルールだと思う。

2匹に同時攻撃を受けたら回避20%減、3匹同時なら40%減とか、そんな感じだろうか。

意見が出たところに続くレスには、このルールを入れてしまうとモンスター側からの集中攻撃があったときにプレイヤーがイライラする、という意見があった。

確かに。敵数の多いウィザードリィあたりだと強烈に出そう。

AC制はダメージ緩衝と回避を分けられない

D&Dウィザードリィに見られるAC制の欠点が指摘されている。

ACは回避一辺倒のルールなので、軽量にして身をかわしやすくすることと、装甲を硬くすることの間に差をつけられないと。

具体的には、「素早く身をかわした」のと「被ダメージが1ポイントで済んだ」の二つを使い分けられない、ということかと。表現に関する意味合いが大きそう。

攻撃を当てたもの勝ちと、HPを削ったもの勝ち

HPが低くて防御力が高い者同士では、攻撃を当てた者勝ち。その逆だと、HPを削った者勝ち。

ちょっと考えたことがあるので後述。

最近の日本製コンピュータRPGは命中するのが当たり前というものが多い

攻撃したらほとんど当たるよってゲームデザインは確かに多い。毎ターン、互いにHPを削りあう消耗戦方式だ。

攻撃が当たらないとイライラを招くという、先に挙げた感覚が理由かもしれない。

他には、消耗して消耗してようやく勝たせることで達成感を強めるため、かもしれない。

そういう傾向があるので、命中率と回避率の価値が小さいのが現状なんだろうね。

その意味で、命中率と攻撃回数でバランスを調整するウィザードリィの形は珍しくて貴重なのかも。

……というか、ウィズはもともと日本製じゃないですな。

思ったこと

以下は私が思ったこと。

攻撃が当たらないとイライラする

この件は共感する。世界樹の迷宮2では確かに感じた。

ウィザードリィのAC制は、攻撃が当たらないとイライラしてしまうはず。でもあまりそうならない。

理由のひとつは、戦士の攻撃回数がたくさん上がるようになっているからだと思う。

たとえ10%の命中率でも、5回攻撃すれば約40%の確率で一回は当たる。ウィザードリィでこれを利用したバランスとりがされているかは別にして、理論上はそうなる。

もしゲームを通じて1〜2回ずつしか攻撃できないなら、ACの厳しい敵とあたったときダメージがゼロばかりな印象が強まって、イライラしやすいはず。

ウィザードリィルールだと、序盤は攻撃回数が1〜2回しかないので、序盤にACのキツい敵がでてくると戦士には試練ですね。

なかなか攻撃が当たらなくても成り立つゲームも考えてみたい(見てみたい)。

同じ対象に連続で攻撃するか、されると回避率が下がる

Desigeonには隠しパラメータがあるけど実質運用なし。

シナリオ作者がそういう余計な計算を嫌いそうで導入してないんだ。

やるとすれば、計算手順の中でコマンド受けカウントを取得できるようにするくらいだろうか。

攻撃を当てたもの勝ちと、HPを削ったもの勝ち

思い出したことその1。

昔、「スーパーブラックオニキス」というゲームブックがあった。このゲームでは、ゲームブックには珍しいパーティ戦闘を採用していたのだが、戦闘のテンポを良くするため、以下のルールになっていた。

  1. プレイヤーの攻撃が命中する → 一般モンスターは一撃で倒せる
  2. モンスターの攻撃が命中する → プレイヤー側のHPが削られる

これを使うと、圧倒的多数を次々と屠っていくゲームを作りやすい。こうやって思い切ったルールを作ってみるのもいいなあと。

私が思うにこれ、ウィザードリィ風ゲームとは相性がいいんじゃないかと。

思い出したことその2。

たまに、HPが毎ターン回復するモンスターが出るゲームがある。

HPが100の相手と戦うとき、20のダメージを5回積み重ねれば倒せる。しかし、同じ相手が毎ターン10ずつHPを回復させる場合、9ターンかかる。

このちょっとしたトリックが見抜けず、プレイヤーが低レベルのときに強敵に挑戦して、異様な強さを感じるゲームがあった(ドラクエ3や4だったかなあ。2もでしたっけ?)。

敵の一匹に集中攻撃をかける戦術が有効なゲームは多いので、プレイヤーがよくやる。

これに対して、攻撃を分散させることで有利になる戦術があってもいい。

同じ対象に連続で攻撃するか、されると回避率が下がる

逆手にとる戦術もありかも。モンスターの攻撃を一手に引き受ける、防御重視のキャラクタがいてもいい。敵の攻撃を引き込む機能があればできる。

アルティマニアは限度を知らない

FF8のアルティマニアは持ってる。ゲームクリア後のことだけど、読み物として面白そうだったので買った。

手に取ったとき、カラー攻略本としては常識外の分量/価格比なので驚いた。コーエーに教えてやりたい。

Desigeonみたいに計算レベルで工夫して作るアマゲー制作には参考になるかもしれない。

なんとなく。啓発に。自己触発するために。