新・御神楽少女探偵団(アダルト)
現在、エルフからアダルトゲームとして出ている『新・御神楽少女探偵団』というADVについて。ちょっと古めのゲームだが(最近購入したゲームではなかったりして)。知っている人は多い気がする。
元はプレイステーション用の『御神楽少女探偵団』と『続・御神楽少女探偵団』という、一般向けのゲームだったのだそうだ。エルフが販売している「新」のパッケージには、最初の二作がWindows版として同梱され、性表現と強めのスプラッターを追加したシナリオがメインとなっている。
要は、三つのゲームがセットで入っており、そのうち一本だけがアダルトゲームというわけだ。
- 出版社/メーカー: エルフ
- 発売日: 2003/12/26
- メディア: DVD
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以下は、商品の特徴である。
- 推理ものADV
- 時代は大正から昭和初期にかけてのようだ
- 猟奇殺人が主。とくに十八禁となった三作目は、スプラッターの表現が激しくなる
- アドベンチャーゲームの中で、事件の解決に結びつきそうな(ここぞという)ポイントを的中させながらシナリオを進展させるゲーム。ポイントをハズしすぎるとゲームオーバーになる
- 各ゲーム内で、シナリオが細かく分かれている。『御神楽少女探偵団』は四本、「続」では六本、「新」では三本。ゲーム内で遊ぶ順は決まっている
- 三ゲームは別々にインストールできるようになっている。四ギガバイトの空き容量があればすべて入る
- 少しだけアクションゲームの要素も入っている。
このことはマニュアルに書かれておらず、ゲーム中にも説明がないため、気づかなければあっという間にゲームオーバーになる。いつの間にアクションゲームに突入していたのだ!?という感じ- 2007-01-30追記:アクションムービーについて、マニュアルに記載がありました。設定によって、アクションムービーをオフにすることもできるようです
システムのメインである「トリガシステム」によるシナリオ展開の手法は、『逆転裁判』というゲームの原点であるという話もあるようだが、詳細は調べていない。
で、古いものから遊びたいと思い、最初のものを少しずつ消化しているのだが。
進み具合が遅いので、以下、三本ともさわりを遊んだ程度で感じたことを記す。
- お得感が高い。個々のゲームも遊べるレベル
- 古い二本は、背景画像の可視領域が狭く、画像の解像度が荒いため目が疲れる。これが肌に合わずいきなり最新作を遊んでしまう人は多そう
- 最初の二作を遊ぼうとすると、全部で十本のシナリオを突破しなければならない。面倒。しかしいきなり最新作を遊ぶ気にはなれないので難しいところ。三日で一シナリオをこなすペースで考えると、ひと月かかってようやくメインに到達する計算になる
- 「トリガシステム」なるシステム上の体裁をかぶせてはいるが、本質的には総当たりで情報を収集するADVと同じで、メッセージをひと通り探し回って解を探すゲームである。そこにゲームオーバーの要素を入れたものと解釈できる(勘のいい人なら、目星を付けて、必要最小限のメッセージだけを読んで突破をはかることもできる。しかしゲームオーバーになるリスクが高まる割に、そのような挑戦を行うメリットは少ないので、基本的にはゆっくり聞き込みを行って答えを探すゲームであると感じた)
- シナリオはシンプルで分かりやすい。ゲームシナリオとして秀逸に感じる
- 導入は、猟奇ものらしくショッキングな絵と効果音をストレートに用いる。慣れていない人への効果が高そう。私はひきこまれた。陳腐なので、見慣れている人にはどうということはないと思う
- PSの二作については、はじめ立ち絵のアニメーションが無駄に思えた。これが操作のテンポを悪くする。しかも縦横比の崩れた立ち絵は気持ちが悪い
- ゲームオーバーの存在のおかげで、推理しようという気持ちが働く。はじめ取っつきの悪かった「トリガシステム」などの要素が、慣れるに従い、逆にシナリオに集中できる要素に切り替わっていく
- シナリオのまとめは貧弱だが、もともと感動を誘うためのシナリオではないので、終わりはどうでもいいと割り切れる
細かいゲームプレイはこれからである。遊べそうだったので、とりあえず当雑記では紹介まで。
思ったんだけど、“いわくありげなメッセージ”に対してボタンを押させるルールも、突発的に乱入するアクションゲームも、すべてシナリオに集中させるための小道具なんですねコレ。
CTRLでメッセージスキップしたり、惰性でアニメーションを見られてしまうとシナリオの良さが伝わりにくい。その対策として導入した……と、ちょっと消極的な見方もできる。つまり強制的にでもメッセージを読ませたいんだ、という意志の表れなのかも。推理ものだから細かい情報に着目して貰いたいのかな、やっぱり。
昔のADVは、プレイヤーがたいしてメッセージを読まず、出口を総当たりで探してしまう傾向があったので、今作のトリガシステムはその対策という感じか。そのかわり、御神楽少女探偵団では答えが見つからないとゲームオーバーにぶちあたって、何度もセーブポイントに引き戻される。一長一短という印象。