なぜ知っているかを聞かれて答えに窮す

大河ドラマ天地人」の秀吉ストーリーが佳境に入った。「関ヶ原合戦まであと十年」というナレーションが流れるところまで来たところだ。

リビングで食事がてらテレビを見ながら私が「あとは朝鮮出兵やって、秀吉もおしまいかー」と何気なくポロッと漏らしたところ。

父が「なんでそんなことを知ってるの?いつも何で勉強してるんだ」と食いついてきた。

よく聞かれる。桶狭間の戦いも、関ヶ原の合戦も、大政奉還も、知っていること自体が不思議らしくて「どこで調べてきたのか」と問われる。この答えに困っている。

聞かれるたびに学校の社会科の時間に勉強した、昔の大河ドラマでみた、本を読んだ等々、いろいろな答えを試みてきたが、とにかく信じられないらしく繰り返し聞いてくる。父いわく「昔のことなんか普通は憶えてない。歴史への興味もなくす」というのだ。つまり、関ヶ原を知っていることは異常なことらしい。

私は、この手のことに詳しくなくても一向にかまわないと思っているが(私だって詳しくない)、きっと誰しも、おぼろげに聞いたことくらいはあるだろう。「誰しも知っているかもしれない」とは考えないものなんだろうか。知っていることにツッコミを入れるというのは、私の感覚からするとそちらの方が疑問なのだ。

桶狭間の戦い朝鮮出兵なんか、歴史の授業を受けていない小学生だって知っていそうなことなのに。私が小学生の頃はよく、戦国武将プロレスをやって遊んだので、今の子供にだって知っている子はそれなりにいると思う。

今度8月15日に「ああ、そういえば今日は終戦記念日かー」と漏らしてみようか。「なんで知ってるの?」と質問が返ってきたらなんと答えよう。

「さっきニュース番組で黙祷を捧げていたよ!」という答えに対して「そんなものは普通見ない」と返されたらどうしよう。もっと困るような気がする。


大河ドラマを見ているのは私以外の家族も同じなんだけど、年が改まるとすべてを忘れるようです。

それで大河ドラマでは毎年、似たような戦国・幕末ストーリーをやるから、毎年同じポイントで同じことを聞かれることになる。来年は龍馬をやるらしいから、また薩長同盟大政奉還あたりだろうか。

私がテレビを見ている時はたいがい黙っているんだけど、次週の話が出た時なんかは、雑談感覚で有名なキーワードがポロッと出たりする。すべて黙っていた方がいいのかなあ。