ロストワールドも?
これもゲームブックと呼ぶべきなのだろう。ホビージャパンから「ロストワールド」を元にしたゲームが形を変えて発売されるようだ。それにしてもこれ、フライングバッファローが版権持ってたのね……。
クイーンズブレイド http://www.hobbyjapan.co.jp/queen/index.html (元の形)LOST WORLDS って何さ http://www.geocities.co.jp/Playtown-Darts/9144/Lost/lost.htm
私自身は、笑いを堪えながら公式サイトを見ていた。よくもまあこれだけ体裁を変えて再利用する気になったものだ、と逆にあきれてしまう。
少なくとも、新しいものを求めるユーザーや、元のプレイヤーを取り込む内容にはなっていない気がする。いわゆるオタク層という奴か。でも絵柄そのものも古くないか?こういうイラスト、十五年くらい前の富士見書房のライトノベル系文庫でよく見掛けた気がする(まあ、この手の絵柄の流行が変化していないだけだ、と言われてしまえばそれまでだが)。
復刻リクエストも票を集めていた(希望は叶ったのだろうか?) http://www.fukkan.com/vote.php3?no=3906
個人的には買わない。でも古いユーザーの中には、買う人が結構いると思う。今風の色物を嫌っていない人は少なからずいる。
だが「猫も杓子も萌え〜」である。パンタクルの表紙と、ベクトルとしてはさほど変わらないに違いない。ファミコン全盛期も同様だった。PS2のゲームもそう。なんでもいいからとにかくファミコンのカセットを作れ!だけでものを作る。それが今は「何でもいいからとにかく萌えを作れ!」になるわけだ。実際、一定量は売れるのだろうし、それは仕方のないことだと思う。
でも、こぢんまりと安定した売り方をすることと、ユーザーを開拓することは挑戦意欲の大きさが違ってくる。ゲーム趣味の世界において、私は前者には関心がない。
もちろん今回はせっかくの復活であるし、特定層の方たちには、ぜひ盛り上げていただきたいとは思う。
私がゲームブック業界に求めることは、以下の二つだ。
- 新しい良さを開拓する
- 失われてかけた過去の良い部分を後世に伝える
現代の流行は流行。それはそれでいいだろう。また、現代特有の情報システム(進化したPCや、インターネットなど)を道具として活用する必要性も高い。だが同時に、昔を知り、現代の流行を恐れず将来を見据えることのできる人間が欲しい。コンテンツまで現代のものに合わせてしまったとき、果たして将来にわたって多くの人に満足のいく成果を挙げることができるだろうか?
「ゲームブックが衰退したのは、粗製濫造が原因だと思います」と振り返る人は多いが、今また、同じてつを踏もうとしているような気がしてならない。