『魔人竜生誕』をプレイするも難易度高し

儚い願望

今日の写真のテーマは「儚い願望」であります。念じるものは救われる。そう信じてゲームプレイを開始してかれこれ数時間、六ゾロはいまだ一回も出ません。

これ、人生をよく表しているとは思いませんか。思いませんかそうですか。

念じて六ゾロを出せるのは中学生まで。大人は現実を見なければ。

……ちくしょう、六ゾロ依存の攻撃なんて二度と使うものか。

さて、『魔人竜生誕』に関する前回の記事はhttp://d.hatena.ne.jp/kumashige/20060409/1144508934を参照のこと。いやはや、間があいて申し訳ない。これからも空くかもしれません。いや、ははっ。

謎の同棲生活

ところで、十七〜十八歳くらいの少女との(プレイヤー妄想たっぷりの)同棲生活ってどうなんだろう。主人公はどうやら孤独なオッサンのようだけど。大丈夫なんだろうかこれ(と言いつつ全然心配してない)。

私はよもや、同棲ルート以外を選ぶ気にならない。必ずこれでクリアしてやる。チートしてでもクリアしてやるぜ。

つまり『魔人竜生誕』は、天涯孤独のオッサンを救い、夢を与える物語、という解釈でOKということだな。あれ?

萌えなんて出版社的にムリ、みたいな話を公式サイトに書いておきながら。この清く正しく微笑ましい二人の同棲ぶりをみよ。ちょっとハードボイルドがかったシリアスな世界を決して崩さないものだから、たまに見せる異性による異性らしい表現が際立って胸を打つ。私の求めていた作風の一つがここにある。おかげで結末が気になってやめられない。

フラグ変数「α−1」が気になる。まさか「好感度」なるギャルゲさながらの変数じゃあるまいな*1。二人の仲良しイベントが起きるたびに10増えているのは気のせいだろうか。ひとつの変数がこれほど気になるゲームブックってたぶん史上初。

分岐によっては、かわいい少年との同性生活も体験できるようだ。つまり女性プレイヤーにも配慮してあると。さすが剣社と松友先生。

きわめて難しい数値ゲーム

さて真面目モードに戻して。

いいかげん『魔人竜生誕』について語らねばならない。購入から一年以上が経ってしまったが、ちょっとずつプレイ中。

進めている分量はまだわずかだが、良作であると感じる。以下は所感。

  1. 数値戦術が極めて難しい
  2. 人物の表現が楽しい

まだ序盤だが、とにかく難しくて先に進めない。体感的には、『ソーサリー』や『ドルアーガの塔』の単体よりは難しいと思う。『パンタクル』と比べたらどうだろう。『魔人竜生誕』の方がやや難しいかもしれない。

難易度の高い随一にして唯一の部分は、戦闘の非情な数値バランスである。これまでのところ、選択ミスによるゲームオーバーは経験しておらず、必ずパラメータの消耗によってエンドを迎えている。

だけど、もう発売から時間が経ってるし、攻略について細かく言っても仕方がないだろう。

ひとつ、どうしても耐えられない問題は、ゲームスタート時のパラメータ割り振りの時点で勝負が始まっていることだ。

このゲームでは、プレイヤーがあらかじめ主人公の能力値を決めることになっている。マージンが設けられているようには感じられず、数値バランスがシビアなため、あるパラメータが1違うだけで、最初の戦闘から結果が変わってくる。

だからゲームオーバーになるたびに、全体の戦略を踏まえて初期パラメータを考え直さねばならない。一度でも敗戦があればゲームオーバー、練り直しである。

そしてゲームを出直しても、トータル戦力的に強くなるわけじゃない(能力の合計値が同じである)から、また最初の戦闘でゲームオーバーになることもある。シビアなバランスの中でパラメータを変えるわけだから、ちょっとでも初期割り振りを変えれば、プレイヤー的に知り尽くしているはずの最初の戦闘で異なる結果が待っているなんてことは、当然起こりうる。

だから「A→B→C→ …… ?→最後」の戦闘を全勝できる初期パラメータ構成と経路を、死にながら(たぶん、数十回死にながら)見極めていくことが必要なのだ。

だけど、強さを良く知っている敵なのに、ギリギリのところで負けてしまうと精神的にキツイ。

ルールを変更することにした

数回のゲームオーバーでヘコむようなゲーマーが普通に遊んでもやる気をそがれるだけ、ということは分かった。生真面目プレイはもう十分だと思う。これ以上普通に遊んでも、一度リトライするごとに、自分のやる気を削ぐだけだと思う。

で、コンピュータゲームなら愚痴を言っておしまいかもしれないが、ゲームブックの場合はここでめげても損をするだけである。

ルールを変更しよう。既存のルールでダメなら自分に合うようにルールを変えて遊ぶのが、ゲームブックでは賢い遊び方である。

今回は、以下のように変えてみる。

一度死ぬたびにボーナスを加算する。以下を適用する。

  1. 一度ゲームオーバーになるたびに、生命力と持久力に合計6ポイント加算
  2. 一度ゲームオーバーになるたびに、攻撃力か防御力に1ポイント加算
  3. 戦闘直後のセーブを許容する

たぶんこれで、三度目の挑戦くらいで急に楽に感じるようになるはず。

私の周りでよく行われるゲームブックのルール改変が「戦闘をすべて勝ったことにする」というものだが(それが功を奏して、楽しく遊べるゲームブックも存在する)、『魔人竜生誕』の場合は、それをやってしまうとゲーム性がなくなって、ただの小説になる。

というわけで、ここまで五回ゲームオーバーになった身としては、二回分くらいパラメータ強化してみる。さて、何度の強化で突破できるか楽しみである。

これまでの経緯

一応、これまでの経緯。

とにかく最初の戦闘が鬼門で、その「重み」が頭にあるため、それ以降でゲームオーバーになると、頭からやり直す気が失せてしまう。

以下、「ガヌァヴ」といった固有名詞は敵(怪物)の名前。

  1. 一回目。ガヌァヴ(一回戦)で死亡
  2. 二回目。ガヌァヴで死亡
  3. 三回目。ガヌァヴで死亡
  4. 四回目。ゲーラー(四回戦)で死亡
  5. 五回目。ガヌァヴで死亡
  6. 六回目途中だが、このままではゲーラーに勝てる気がしない

ゲーラー戦までうまくいっても持久力が6足りない。あと6あれば、運が悪くなければ勝てる。

毎度思うのは、勝っても負けても案外、ギリギリのところで終わっているということだ。勝つ場合は「最後の攻撃を外していたらヤバかった」というところで勝つし、負けるときも「あと1回、いや2回攻撃させて欲しい!」というところで負ける。そして戦闘後の回復量が小さいため、次の戦いではさらに厳しいものになる。私の場合、ちょうど限界点が来るのが四回戦のゲーラーのようだ。

経路によっては、もうちょっと効率的に戦えるのかも。でもいい加減、同じ敵との戦闘が面倒くさくなってきたんで。

最初の戦闘がシビアなことに驚き

一回戦のカヴァヌには新鮮味がありますな。

多くのゲームブックでは、初心者にルールに慣れてもらうためか、はじめに弱い敵と遭遇させるのだが、『魔人竜生誕』では容赦がない。のっけからガーディアンモンスター戦である。

魔人竜生誕』では「最初のパラメータ割り振り(ノーヒント勝負)」と「サイコロの目(運の勝負)」が両方とも良くなければ、最初の戦闘で敗北しゲームオーバーになるのだ。

有名な『ソーサリー』シリーズではゴブリンが*2、『ドルアーガの塔』シリーズではグリーンスライムが*3最初の敵で、ともに弱く設定されており、ここで負けることはまずありえない。

良し悪しは別にして、『魔人竜生誕』みたいなものもありかなと思った。


追記:

おぉ、分かったぞ。分かったよ攻略方法。

あの六ゾロ専用かと思っていた四番目の必殺技、トドメを刺すために存在するんですな。だいぶ持久力を節約できる。あの技、一体何のためにあるのかと思ってた。まさか六ゾロチート専用かと。

なんにせよ、これで一回戦で負けることはあるまい。

なんて余裕かまして、昔の設定で再開したら、やっぱりゲーラーに勝てなかったり。

でも、もう数値配分は大丈夫だと思う。もう一回やり直せば突破できる。

*1:フラグ変数「α−1」は、どうも相棒とは無関係のイベントでも変化している模様

*2:『ソーサリー』ではサイコロ戦が軽視されていて、ちょっとした選択肢のミスによる「頓死」がたくさん待ち受けているため、体感的な難易度が高い

*3:ドルアーガの塔』はパラメータゲームだが、復活の手段が用意されており正解経路も覚えやすいため、難易度は体感的に低い印象がある