ガンパレードマーチの没イベントに見る殺伐感
没イベントがたくさんあるとは聞いていたんですが、濃いですねえ。CG量もそうだけど、みんなボイスが入ってるのが凄い。ADV用に作成した素材のほとんどは没にしたらしいので、予定していたストーリーからみると氷山の一角なんでしょうな。
ギャルゲなのに血なまぐさいことを躊躇わずやって、ヒロインだろうと教師だろうと恋人だろうとサックリ殺してみせるのがガンパレの特徴だ(お涙頂戴の重厚イベントじゃなく、あっさりやっちゃうのがミソ)。これはラブコメ傾注のアニメではあんまり表現されてなかった。この殺伐感が羨ましい。
いつも勝つのは力のあるもの、権力のあるもので、善悪は関係ないという現実的な状況を、絶対に覆せない絶望感を抱きつつ、どう生き抜いていくかがテーマになっているのが面白い。逆転勝ちを目指すんじゃなくて、どう生きていくか、だ。プレイヤーには、涙を流すヒマをわざと与えない。主人公にしつこく失意させたら、そうならないよう恋人や友達を守ることが半強制になり、実質自由度がなくなってしまう。
演出があんなに薄いのに、親友や恋人が死ぬと本当にガックリくる。不慣れな初回プレイの悔しさを思い出した。でも仲間が戦死した翌日には、その立て直しが待ってるので気を抜けないんだ……。
というわけで記念にこっそり。
実のところ、設定オタクが作ったと言われるバックグラウンドの話やら設定やらにはまるで興味ないんですが(ゲーム内に出てこなかったものは、ないものと同じ、という解釈を私はする)、その見えているゲーム部分だけでもかなり熱かった。
ところで、やっぱり副官は準竜師に囲われていたんですねえ……。と思ったらウィキペディアに書いてあった。これも現実ですか。