青鬼がすごい件

先日、とある生実況動画を見ている最中に、青鬼というフリーウェアのゲームを見た。

これが相当話題になっているらしく、調べたらニコニコ動画で再生数120万回超えの実況動画まであった。二次創作らしきイラストを描く人がいたり、2ちゃんねるに専用スレッドがあったり。

内容はというとパニックホラー脱出物とでも言おうか。館の中に閉じこめられた主人公が、意表をついて現れる青鬼の手から逃れつつ、数々の謎かけを解いて脱出しようというストーリー。

ホラーと言えるほどお化け屋敷的な要素はなく、ひたすら一体の青鬼が追いかけてくるだけのインパクト勝負ゲームになっていて、私の主観では一発物という印象がある。

外観はすごくないしRPGツクール製なのに戦闘はないし、凝ったゲーム性があるワケじゃないんだけど、とにかく話題になっているようなのだ。


世の中、どんな作品が有名になるか分からないけど、名を挙げる作品は大抵、意表をついたところから出る。そして必ず新鮮なインパクトを話題に据える。月姫や、ひぐらしのなく頃にのときもそうだった。

世間は作品ではなく話題を求めている、とはどこかで聞いた言葉だけど、それはとっくの昔に分かっていたことで、それよりもどんな話題を作るべきなのか、というところが難しい。

アマ向けのサイトである当雑記では実のところ、話題を作ることがいいことだ、という話の流れには持っていきたくないんだけど、私自身、触れてみたくなる作品には話題どころが多いようだ。

従来の作法を駆使して作られたゲームバランスと表現の行儀がいいゲームよりも、不意をつく常識外のキャラクタ性や舞台装置で人の心をえぐりにかかった方が注目を浴びやすいんだろう。注目を浴びさえすれば、他の頑張ったところも見てもらえる。